つみたてNISAは比較的誰にでも向いている制度と言えますが、向いていない人も中にはいます。どのような人が向いていて、どのような人が向いていないのでしょうか。自分はどちらなのか、つみたてNISAの制度内容も含めて確認しましょう。

  • つみたてNISAに向いている人・向いていない人をFPが解説

    つみたてNISAに向いている人・向いていない人をFPが解説

■つみたてNISAとは

つみたてNISAは投資信託を積み立てながら運用し、運用によって得られた利益に税金がかからない制度です。非課税期間は最長20年で、日本に住んでいる20歳以上の人なら誰でも利用ができます。

投資信託は元本保証のない金融商品で毎日価格が変わります。その投資信託を毎月少しずつ積み立てるわけですから、短期間で利益を得られる運用方法とは言えません。じっくり地道に資産を育てていく運用方法です。資産が大きくなるまでは時間がかかるので、20年という長い非課税期間が設けられています。

■つみたてNISAに向いている人向いていない人

このように、つみたてNISAは将来の資産形成を考えると、誰にとっても必要な制度だと言えますが、準備する資金内容や家計状況によっては、必ずしもつみたてNISAが適切とは限りません。そこで、つみたてNISAに向いている人と向いていない人を分けて考えてみましょう。まずは、向いている人です。

<つみたてNISAに向いている人>

つみたてNISAに向いている人は、資金が必要になるまで10年以上期間がある人です。たとえば、下記のようなケースがあてはまります。

・50代以下で老後のために資産を作りたい人

現役を引退するまで10年以上あるなら、つみたてNISAは老後資金作りに適しています。20代、30代なら、老後まで20年以上ありますから、途中で非課税期間が終了してしまいますが、終了しても積み立てを続けることはできます。非課税の優遇は受けられませんが、長期間積み立てを続けると、老後を迎える時には大きな資産が積み上がっていることでしょう。

・教育費の準備期間が10年以上あり、これから教育費を作りたい人

例えば、子どもが大学入学するまでに300万円貯めるとしましょう。つみたてNISAの積立限度額は月額3.3万円です。300万円を貯めるためには、逆算すると約8年積み立てればよいことになります。これに運用という不確定要素がつきますから、できれば運用期間は10年以上見ておきたいですね。

ただ、資金が必要になる時期まで10年なかったとしても臨機応変に対応すれば、問題ありません。教育費が必要になる時期までに、長期で運用できず、もし損失が出ていて解約したくないなら、そのまま積み立てを続けて、自分の老後のための資金に方向転換すればよいのです。ただし、そうなったときのために、別途、保険や貯蓄でも教育費の準備をしておく必要はあります。

・とりあえず貯蓄しておきたい人

特に資金を使う予定はないから銀行で預金をしているという人は、つみたてNISAに向いている人と言えるでしょう。銀行の預金では、ほとんど利息がつきませんから、貯蓄している期間がもったいないです。つみたてNISAに切り替えることをオススメします。

<つみたてNISAに向いていない人>

次に、つみたてNISAに向いていない人とは、どのような人でしょうか。

・直近で大きなお金を使うことが決まっている人

つみたてNISAは、まとまった資産ができるまで時間がかかります。したがって、直近で大きなお金が必要になる場合、その資金を作るために、つみたてNISAを利用するのは、避けたほうが良いでしょう。たとえば、マイホーム購入を2~3年後に考えていて、その頭金を作りたい場合や2~3年後に多額の教育費の支出が予定されている場合などが該当します。

・すぐに利益を出したい人

積み立て自体が向いていないといえます。すぐに結果を出したいのであれば、つみたてNISAではなく、NISAで株式投資をするなど一括投資する手法の方が向いていると言えるでしょう。ただし、すぐに利益を得られるかどうかは、別の話です。

・貯蓄がない人

投資は余裕資金で行うものです。貯蓄がないなら、投資を行ってはいけません。まずは生活費の6カ月分の貯蓄を貯めましょう。つみたてNISAはその貯蓄を完了させてからスタートさせます。

・投資を楽しみたい人

つみたてNISAは、最初に投資信託を選んだら、あとは、ほぼ放置です。毎日価格をチェックする必要はありませんし、価格の変動を気にする必要もありません。ですから、投資を楽しみたい人にとっては、たいくつな投資方法です。つみたてNISAは向いていないと言えるでしょう。しかし、だからといって不要というわけではありません。将来のための資産形成は必要ですから、つみたてNISAをする一方で、自分が楽しめる投資を行うと良いでしょう。

■目的に合った方法で資金を準備しよう

資金を準備するにしても、その資金は10年後に使うものなのか、1年後に使うものなのか、また、その金額はいくらなのか、資金の使途や金額によって準備方法は違います。その資金の目的に合った方法で準備することが大切です。目的と手段を正しく選択して、自分に合った方法で資産形成をしていきましょう。