元国税職員さんきゅう倉田です。好きな酒は「果実酒」です。

去年の3月から自宅にこもって生活をするようになったため、外でお酒を飲むことはなくなってしまいました。

ワインと洋食が好きで、ワインエキスパートの資格を取りましたが(飲食店で働いていない人のためのソムリエ資格)、コロナ禍でワインを飲む機会もありません。自宅でひとりだと、1度に1本を飲み切ることが難しいからです。

さて、今回は、レストランや酒屋でワインを選ぶときのコツを価格に焦点を当ててて、解説します。ワインと価格の関係さえ分かっていれば、ワイン選びの失敗を減らすことができます。

レストランでワインを選ぶとき

フレンチやイタリアンのレストランに行くと、多くの場合ワインを選ぶことになります。お店がペアリングを用意していれば、ペアリングを頼みましょう。もしなければ、ふたりでワイン1〜2本を注文することになるでしょう。

ぼくだったら、最初にビールの代わりにシャンパンかガスいりの水を飲んで喉を開きます。それから、ワインリストを拝借して、ワインを選びます。

1本しか飲まない場合は、最初は白がいいとか、軽いものがいいとかそんなことは考えません。そもそも、ワインを飲む順番に、ソムリエの方々は寛容です。白から赤へ、そして軽い赤から思い赤へと移っていくことが一般的ですが、ルールではないので好きなように頼んで構いません。

好きなものを注文しましょう。

何を頼めばいいかわからない時はソムリエに聞きます。ただ、ソムリエに聞くと、「どんなワインがお好みですか」「何の品種が好きですか」と聞かれてしまいます。

これは困る。

みなさん、好きなワインや品種がありますか。ぼくはありません。

品種や山地ごとの味の違いは把握しているけれど、ある程度の価格帯ならすべて美味しいと思っています。だから、その日の料理を把握しているソムリエに選んでもらうのがよいでしょう。

そのとき重要なのが、価格です。ソムリエが豊富なワインリストから最適解を選ぶ端緒になります。

コースなので料理の代金は予めわかっています。だから、あなたの予算に合わせて、注文するワインの価格帯を考えておきます。

ちなみに、飲食店のワインの価格は仕入れの2倍〜3倍といわれています。レストランやビストロで2倍の金額で提供していると気づいたら、「お、このお店は素敵だな」感じます。

ただ、2倍でも高い。お酒は、家で飲んでもほとんど味が変わらないので、2〜3倍の支払いをするのなら、酒屋で買ってきて家で飲んだほうがよい。だから、ワイン愛好家は、友人・知人を集めてワイン会をよく催します。ぼくも以前はやっていました。

話を戻します。

レストランによって、用意しているワインの価格の幅は異なります。安くても8,000円、懐に余裕があれば12,000〜15,000円、奮発できるのならそれ以上のものを頼みましょう。

なお、東京で多少知られているレストランでは、8,000円以下のワインはほとんどありません。

少しカジュアルなビストロなどに行くと、3,000〜5,000円のワインがあります。ソムリエがしっかりと選んで仕入れたものなら、その価格帯でも美味しい。しかし、もう少し高いワインの方が良いと、個人的には思います。

酒屋でワインを選ぶとき

コロナ禍では自宅でお酒を飲む方も多いと思います。酒屋ならレストランの価格の半分、あるいは、⅓で購入できる、ということはありません。レストランの提供価格は仕入れ値の2〜3倍で、酒屋で一般客が買う価格と仕入れ値が異なるからです。

それでも、割安です。

友人に呼ばれて、ワインを手土産にすることもあるかもしれません。しかし、ラベルや値札に書かれた解説を見てもよくわからない。

そういうときに有効なのが、やはり価格で選択する方法です。ぼくがおすすめのワインを友人に聞かれた時は、品種や産地ではなく、まずは価格。最低でも3,000円以上、可能なら5,000円以上のワインを勧めています。

誕生日などに贈るなら、1万円程度のものを勧めます。レストランで2〜3万円で提供されるワインになるので、きっと特別な時間を体験してもらえます。 酒屋選びも重要です。あらゆる酒を贔屓なく扱う酒屋はワインを買うのに向いていません。洋酒が中心のお店かソムリエがいるお店で買います。

渋谷なら、ヒカリエの「エノテカ」、道玄坂を登った交番の裏の「やまや」、同じく道玄坂を登って左側の「信濃屋」が、よいワインを置いています。すべて複数の店舗を展開しているので、あなたの街にもあるかもしれません。

レストランの価格は仕入れ値の2〜3倍、酒屋で選ぶなら5,000円以上を基準にしてみてください。次回は、エノテカ、やまや、信濃屋の特徴とおすすめのワイングラスを紹介します。

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