RSC Group

RSGグループは、ロシアの企業で、部品の凹凸に応じてカスタム加工した水冷コールドプレートでコンパクトなブレードを作っている。

  • カスタムなコールドプレートを使うロシアのRSGグループのブレード

    カスタムなコールドプレートを使うロシアのRSGグループのブレード

Asetek

サーバの発熱密度の増加に伴い、水冷テクノロジを展示する会社が増えているが、他社の採用が多いのはAsetekとCoolITである。AsetekのブースはAsetekの水冷テクノロジを使う各社の製品が展示されていた。

  • Asetekのブースには、Asetekの水冷を採用した各社のボードが展示されていた

    Asetekのブースには、Asetekの水冷を採用した各社のボードが展示されていた

CoolIT

CoolITも大手の水冷テクノロジ会社である。右側に見えるのは、DELLの2Uサーバをいっぱいに収容した水冷のキャビネットである。

また、次の写真は、コールドプレートの中身を公開したもので、マット状に加工した表面と中央に仕切り板を設けている。

  • CoolITブースの風景

    CoolITブースの風景

  • マット状に加工された表面と中央に仕切りをもつCoolITのコールドプレート

    マット状に加工された表面と中央に仕切りをもつCoolITのコールドプレート

Servercool

ラック搭載型の冷却水供給ユニット(CDU)を展示していたServercool。なお、AsetekやCoolITもラック搭載型のCDUを持っている。

  • Servercoolのラック搭載型の冷却水供給ユニットの展示

    Servercoolのラック搭載型の冷却水供給ユニットの展示

Wieland

Wielandという会社は3Mの絶縁性液体であるNovecを冷却するユニットを展示していた。右側の門松のようなパイプの中を、部品を冷却して温まったNovecを通し、外側を水冷する。この写真では見えないが、銅のパイプの内面、外面が複雑に加工されており、接触面積が多くなるように工夫されている。

  • Wielandの接触面積を増やす特殊加工した銅パイプを使うNovec冷却モジュール

    Wielandの接触面積を増やす特殊加工した銅パイプを使うNovec冷却モジュール

Wave Computing

Wave Computingは、2017年8月のHot Chipsで初めてDPU(Dataflow Processing Unit)と呼ぶディープラーニングチップを発表したスタートアップ企業である。次の写真の中央の巨大なヒートシンクが付いているのが、DPUである。

データが到着すると計算を行うデータフロー型の処理を行うので効率が高いという。しかし、人工ニューロンの計算では、全部の入力が同時に揃うことはないだろうと聞くと、そのために大量のFIFOを持ち、タイミングを合わせているという。そして、FIFOがDPUチップの60%程度を占めていると教えてくれた。

  • Wave ComputingのDPUを搭載する開発用ボード

    Wave ComputingのDPUを搭載する開発用ボード

トレーラデータセンタを展示したInfinera

Infineraは海底ケーブルなどの長距離通信やデータセンタ用のインタコネクトなどを販売する会社である。

トレーラ型のデータセンタは短時間で設置できることから、通信機器やサーバメーカーが手掛け、5年くらい前には、SCの展示場でも何台ものトレーラが展示されていた。しかし、経費削減からか、最近ではまったく見かけなくなっていた。

それが、SC17で何年かぶりにトレーラの展示が復活した。

  • Infineraが展示したトレーラ型のデータセンタ。トレーラの展示は久しぶりである

    Infineraが展示したトレーラ型のデータセンタ。トレーラの展示は久しぶりである

SC17では、大学や研究機関の展示は数多いのであるが、とても見て回る時間はないので、主要なところだけを紹介する。

エネルギー省(Department of Energy)

米国のエネルギー省は、ローレンスリバモア、オークリッジなどの多くの国立研究所を傘下にもっている。昔はそれぞれの研究所がかなり大きなブースを構えていたが、経費削減で、1団体10万ドルとかの予算制限が課せられ、エネルギー省傘下の研究所を全部、1つのブースに集約することになった。

  • エネルギー省傘下の全研究所をまとめた展示ブースの風景

    エネルギー省傘下の全研究所をまとめた展示ブースの風景

NASA

NASAも政府の研究機関であるが、DoE傘下ではなくNASAだけで10万ドルの予算が使えるので、独立のブースを出していた。

  • NASAブースのセミナー形式の展示の様子

    NASAブースのセミナー形式の展示の様子

HLRS

HLRSはシュツットガルトにあるドイツの中核的なスパコンセンターで、正式名称はHöchstleistungsrechenzentrum Stuttgartという。場所柄、自動車業界との結びつきが強く、例年、車関係のシミュレーションの展示が多かったが、SC17では医療画像の処理を展示していた。

  • HLRSは医療画像処理を展示していた

    HLRSは医療画像処理を展示していた