クリエイターが語る「Photoshopと私」(8) イラストレーター・蛯原あきらさん

イラストレーター・蛯原あきらさん

写真編集ソフトの定番「Photoshop」が、今年で25周年を迎えます。そこで、フォトグラファーやデザイナー、イラストレーターなど、このソフトを愛用している各界のクリエイターに、アニバーサリーイヤーを記念して、ご自身とPhotoshopに関するエピソード、そしてPhotoshopへのお祝いの言葉を寄せていただきました。

今回ご登場いただくのは、イラストレーター。大手企業の広告やパッケージ､TV番組オープニング＆セット､CM､ユニクロコラボTシャツ､大丸松坂屋オリジナルバレンタインチョコなど、主に10代後半～30代女性に向けた商品のビジュアルを手がけている、イラストレーターの蛯原あきらさんです。

――はじめて触れたPhotoshopのバージョンと「第一印象」は?

「Adobe Photoshop 5.0」だったと思います。チュートリアルを見ながらでしたが、凝った加工ができました。また、かなりアナログに近い表現ができることも驚きで、「手描きにundoの機能がついた！」と感動しました。

――普段の業務・活動におけるPhotoshopの使い方を教えてください。

イラストのラフから、仕上げ、納品まですべてPhotoshopで行っています。以前はアナログのラフや素材をスキャンしていたのですが、面倒になり、何でもPhotoshopで済ますように(笑)。一貫して(Photoshop上で)できると集中力が途切れず、効率が良いですね。

――最もよく使う/気に入っているPhotoshopの機能は?

鉛筆ツール(主線)、ブラシツール(着色)、レイヤー効果の順です。鉛筆ツールについては、細かいカスタマイズをしているのかと聞かれますが、定番のブラシにシェイプと散布のチェックと入れただけ。ブラシもシンプルです。

ざっくり言うと、「描く」際はマシンに負担のない軽く描けるツールで、その後の仕上げはレイヤーやフィルタを重ねて風合いを出していく…という感じでしょうか。レイヤー効果は別のレイヤーにコピーできて早いですし、ほかにもアクションやバッチ、ショートカットなど、時間短縮になる機能は普段から多用している方かもしれません。

――最後に、25周年の節目を迎えたPhotoshopへの激励の言葉をお願いします。

バージョンが上がるたび、新機能が増えるのはもちろんのこと、より使いやすくなっていくことに感動していました。例えばちょっとした手順が0.5秒短くなるだけで、制作は何倍も楽しくなります。いつも「もうこれ以上はないよね?」と思うのですが、きっとこれからも驚かせてくださることでしょう。楽しみにしています。