「白A」「テクノサウンド」と「映像」そして「パフォーマンス」の融合を表現する次世代型エンタテイメント集団。ユニット名は何色にも属さない、何者とも特定できない存在であるところを意味している。今回インタビューしたのは、映像作家の佐藤良介さんと、演出家のcocoonaさん。

写真編集ソフトの定番「Photoshop」が、今年で25周年を迎えます。そこで、フォトグラファーやデザイナー、イラストレーターなど、このソフトを愛用している各界のクリエイターに、アニバーサリーイヤーを記念して、ご自身とPhotoshopに関するエピソード、そしてPhotoshopへのお祝いの言葉を寄せていただきました。

今回ご登場いただくのは、映像と身体パフォーマンス、テクノサウンドをひとつにした公演を国内外で展開し、2015年にはアメリカの人気オーディション番組「America’s Got Talent」でセミファイナリストに選出されたパフォーマンス集団「白A」より、映像作家の佐藤良介さんと、演出家のcocoonaさんです。

――はじめて触れたPhotoshopのバージョンと「第一印象」は?

佐藤さん:
僕が初めて使ったのはPhotoshop6.0でしたね。「白A」の活動を始めるまでは普通の会社員で、Adobe製品にもまったく縁が無かったんです。「白A」のパフォーマンス映像を自分たちで作ろうと決めた時に、初めてAdobe製品のことを知りました。

映像という目的があったので、最初に触れたのがAdobe Premiereで、画像処理も無理やりPremiereで行っていました。その後Photoshopの存在を知って、試しに使ってみたら「なんだこれ便利だな!」と驚き、それがきっかけで用途に適したツールを意識するようになり、After Effectsにも触れるようになった、というところです。

cocoonaさん:
僕が最初に使ったのはPhotosho5.5です。Illustratorのバージョンは7だったと思います。マスコミ広報学科のある専門学校に入ったのですが、それは企画やチラシ、キャッチコピーなどを勉強して、所属していた劇団の活動に役立てたいと思ったからなんです。

それまではパソコン自体に触れたことがなかったので、Photoshop単体というより、マウスやキーボードのタイピング入力とか、何もかも含めたデジタル制作との出会いだったんですよ。演劇やお笑いが好きな18歳の少年が、始めてMacに触れるというのは、革命的な出会いでした。

その当時は自分のファイティングポーズを撮ってきてPhotoshopで合成し、まるで自分が戦っているように見せた写真がものすごく受けたりしてました。その当時は写真の合成なんて誰も知りませんでしたからね。僕にとってPhotoshopは「新しいギャグを生み出すツール」でした。

――普段の業務・活動におけるPhotoshopの使い方を教えてください。

佐藤さん:
映像で使う素材を作っています。一番頻度が高いのは人物の切り抜きです。After Effectsで扱うアルファチャンネルの画像が欲しいので、それを作るために使うことが一番多いですね。

cocoonaさん:
パフォーマンスに使う写真のマスク処理、切り抜きと色調整をしてパラパラマンガを作ったり、メンバーの顔に動物や著名人の顔を合成したりしています。

コメントする中で思ったんですが、ギャグのターゲットがコントのお客さんからパフォーマンスの観客の方になっただけで、18歳の時から36歳の今まで、変わらずギャグをPhotoshopで作っていますね。

――最もよく使う/気に入っているPhotoshopの機能は?

佐藤さん:
僕はやはりマスクを多用しますが、カンバスサイズの設定も重宝しています。9個のボックスに映像を投影する「ボックス」というパフォーマンスがあって、その制作に使っているのですが、ちょうどきれいに9分割できるので助かっています。

あと、Photoshopで作ったファイルのレイヤー構造が、そのままAfter Effectsで生きてくるのは便利です。After Effectsでコンポジションによるレイヤー分けができて、別個に扱えるのがとても楽なんですよ。

cocoonaさん:
僕は2個しか無いです!多角形ツールと自動選択ツール。切り抜いてから、後は目の位置とかをあわせて、透明度を半分にしています。

あと、思いついたことをさっと形にするのによく使っています。今メンバーが12人いて、アイデア出しのときは全員がとにかく出しまくる方法をとっているので、ラフを作る機会がとにかく多いんです。

僕たちみんなバックグラウンドが違って、僕はお笑い出身ですが、新体操や映画、バンドもいますし、ニコニコ動画の職人もいます。これだけ多様な畑から人が集まったのだから、誰かひとりの決定権やアイデアに偏らせず、全員の面白くて好きな事と、自分が自信もってやりたいこととかをまずは集めて、それをどう編集していくかという方が面白いんです。

なので、思いついたことをメンバーに伝えたい時、After Effectsを立ち上げてテストデモを作って見せるよりは、画像でささっと見せていくほうが、大量のアイデアを形にするのには向いています。一枚絵としてメンバーに見せて、面白くてウケたものはどんどんAfter Effectsにお引っ越しして映像に落とし込んでいます。

――最後に、25周年の節目を迎えたPhotoshopへの激励の言葉をお願いします。

佐藤さん:
25周年おめでとうございます。僕は映像をメインに作っていますが、細かいところに手が届く、無いと困ってしまうツールです。After Effectsでは難しい画像の部分は、すべてPhotoshopで処理しています。とはいえPhotoshopはまだまだ勉強中なので、新機能でも既存の機能でも、画像の処理に関するもっと新しい発見があれば嬉しいですね。

cocoonaさん:
僕にとってPhotoshopは、鍋とかフライパンと一緒で、ほぼ日用品と化しています。なので普段「Photoshop使ってる!」と意識することもないのですが、あらためて考えると、日用品は言い換えると必需品で、僕にとっては生活でも仕事でもなくてはならないものです。

本当に25周年、おめでとうございます。あと、多角形ツールは今後も残してください。使っていた機能がなくなっちゃったことがあるので、多角形ツールはぜひとも、残留でお願いします。

一年を締めくくる新作パフォーマンス

アドビ主催のイベント「Adobe Live Best of MAX」でのパフォーマンスの様子

12月20日、白Aの東京新作ライブが開催されます。会場は恵比寿 ザ・ガーデンホール(開場 17:00 / 開演 18:00)。新たな演目を含む年の瀬公演、気になる人はチェックしてみてください。公演チケットの詳細は白A公式Webサイトにて。