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想定外の質問にしどろもどろ

――松山さんはワシントン支局長時代、『バイキング』でトランプ政権の話題を伝えるのに中継で登場されることがあって、そのときの坂上忍さんとの軽妙なやり取りが印象的でした。一緒にご飯食べに行こうと言われてましたよね(笑)

松山:はい、「焼鳥食いに行こう」って言われましたけれど、まだ行けていないですね(笑)。まさかトランプ政権の中継をやってる時に、いきなりそんなこと言われると思いませんでした。「ネクタイの色いいですね」とか「コートは何でできてるんですか?」とか、想定外の質問がボンボン飛んでくるので、毎回毎回しどろもどろになっていましたよ(笑)

――あのやり取りが、生放送のキャスター業のいいトレーニングになったんじゃないですか?

松山:まぁそうですね(笑)。報道局にいてもこういう仕事をやっていかなきゃいけないのかって、新しい境地が拓けた感じです(笑)

――竹内さんも、以前は『ユアタイム』で、市川紗椰さんやモーリー・ロバートソンさんといった個性的なメンバーと、想定外のやり取りが多かったんじゃないですか?

竹内:本当に独特な方が集まっていた番組なので、そこで鍛えられたというよりは、いろいろな価値観に触れることができて、楽しい番組でした。みんなで一緒にやろう!っていうファミリー感があるわけじゃなくて、個性の強い方が多かったので、私も途中で入った当初はなじむのが結構大変でしたけれど(笑)

バラエティの経験があったからこそ

――斉藤さんは、4月末の人事異動で報道局社会部も兼務されたんですよね。

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斉藤舞子
1981年生まれ、北海道出身。慶應義塾大学卒業後、04年にフジテレビジョン入社。『笑っていいとも!』『笑っていいとも!増刊号』『あっぱれ!!さんま大教授』『FNNスピーク』などを担当し、18年1月から『BSフジLIVE プライムニュース』キャスター。現在は他に、『空旅をあなたへ』『ONE hour Sense』『欅坂46のあっぷっプリ』ナレーション。18年4月30日付で報道局社会部を兼務。

斉藤:今までは最終的な役割の原稿を読むというのが仕事だったんですけれど、ネタを自分で取って取材して原稿書いて、という過程も全て担います。「ああ、こういう風にニュースはでき上がっていくんだ」と分かるし、初めての経験もあって現場も楽しいですね。

――昔は『笑っていいとも!』とか『あっぱれ!!さんま大教授』など、バラエティのイメージが強かったですが、またバラエティをやりたいという気持ちはないんですか?

斉藤:今はないです。バラエティでは芸人さんのように体を張ることが多かったので、若いときは楽しかったんですけれど……もともと、いつかは報道を担当したいと思っていて、というか、アナウンサーとしての基本ですよね、報道は。社会部の兼務は希望しました。

――すごくいいキャリアアップができてるんですね。

斉藤:はい。バラエティの経験があったからこそ、今こうやって報道に携わることができてるんだなと思っています。だから、バラエティにはすごく感謝しているんです。

――生野さんは『有吉くんの正直さんぽ』で、引き続きバラエティを担当されていますよね。

生野:有吉(弘行)さんも『プライムニュース』を見てくださってるんですけれど、一度タイムリーなことを言われたことがあって…。この番組って、ゲストの方は男性が多くて静かなスタジオじゃないですか。そうすると、私が高い声で相づちを打つと結構響くみたいで、そのご意見を視聴者の方からいただいた翌日に、有吉さんから「相づち多くない?」って言われてしまいました。興味深い話題が多いので、つい「へぇ」とか言ってしまうんですよ。だから、今後はなるべく控えるように、気をつけます…。

――パートナーの皆さんは三者三様ですね。

松山:毎日がフレッシュな感じですね。何が起こるか分からないから、面白いですよ。

統一ブランドにやりがい

――4月から、フジテレビさんは“正確で本質的なニュース”をコンセプトに掲げた『プライムニュース』の統一ブランドを導入したわけですが、この方針について、松山さんはどのように捉えていますか?

松山:報道記者としては、常に新しい情報を最速で出せる番組で伝えたいというのが基本スタンスなので、そういう意味では統一ブランドという形で、BSフジ・フジテレビ全体としてニュースをやっていくんだという姿勢が示せるということもあって、非常にやりがいを感じています。あと、斉藤はよく「プライム~♪」って歌っているよね。

斉藤:つい口ずさんでしまいます(笑)

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――いろいろお話を聞かせいただきまして、ありがとうございました。それでは最後に、この連載のお決まりの締めなのですが、皆さんが「プライム(極上)」に感じる時を教えてください。

松山:僕は、帰宅して寝る前に、テレビをCNNとかFOXとかアメリカのチャンネルに合わせて、字幕も一切入れずに流すんですが、そうするとその一瞬だけ、アメリカにいるような気分になれるんです。ちょうど向こうは朝の時間で「今日も頑張りましょう」みたいなことを言ってるんですけれど、それを見ながら「大変だなぁ。でも俺はこれから寝れるんだぜ」って感じながらウイスキーを飲んで寝ちゃう(笑)。この時間ですね。

――ワシントンにちょっと未練があったりするんですか?

松山:それがワシントンにいたときは、逆に日本の番組を見ていたんですけれどね(笑)

竹内:私は『プライムニュース』の次の日が休みなので、水曜日にちゃんと朝起きて活動するということを、自分に課しているんです。今は気候も良くなってきたので、新しく買った自転車で街に繰り出すのが、プライムな時間ですね。

生野:私は平凡ですけれど、やっぱり夫(中村光宏アナ)と、2人とも次の日が休みの日に夜ご飯を一緒に食べる時ですね。そうじゃないと、思いっきり飲めないので(笑)。週に1回しかとれないので、そういう時間があるとうれしいなと思います。

斉藤:私は、いつも8チャンネル(フジテレビ)を見ないんですよ。なぜかと言うと、他のチャンネルがどんなニュースをどのように伝えているのか気になるので。でも、唯一BSの『プライムニュース』は、家にいてチャンネルを合わせたいと思う番組で、それを一視聴者として見て勉強するのが、プライムな時間です。

――めちゃくちゃ仕事人間じゃないですか!

竹内:しかも舞子さんは、放送が終わると感想をメールで送ってくれるんです。

松山:「今日のあのコメント、変でしたね」とか、「また20秒余らせましたね」とか、すぐ感想が来るんですよ。

斉藤:そうなんですよ! 私、すっごい真面目なんです!(笑)