早く寝たはずなのに、なんだかスッキリ感がない朝を迎える……あるあるですよね。ぐっすり眠れないと、自分が思い描くパフォーマンスは実現できません。ちょっとした「快眠のコツ」「不眠につながるNG行動」を知って、最高の眠りを手に入れてみませんか?
今回は、睡眠専門医の白濱龍太郎氏が就寝前・直前・起床後のストレッチを紹介する『NHKまる得マガジン 体がラク~になる おやすみほぐし』(宝島社)より、「電車で居眠り」についてお届けします。
■「通勤電車の中でうとうと寝るのはよい習慣?」
→朝晩の通勤タイムのうたた寝は避けて
電車の移動中は気持ちよく寝られるものですが、これは脳が電車の小さな揺れに反応しているからといわれています。人の感覚には、五感のほかに「前庭感覚」という揺れや傾きを感じるものがあります。電車に乗っているときのリズミカルな小さい揺れが、脳の上行性網様体賦活系という神経系統に刺激を与えて、眠気を感じるようになります。
これは体内時計による眠気とは別のものなので、電車の中で眠くなってぐっすり寝てしまうと、夜、本来寝るはずの時間に眠気が訪れなくなってしまいます。特に、夕方以降の時間帯にうたた寝をしてしまうと、その日の睡眠の質に影響するので、会社帰りの電車では寝ないほうがよいでしょう。
「座るとすぐに寝てしまう」という人は、多少疲れていても、車内では立っていたほうがその晩はよく眠れるようになります。小刻みに睡眠時間を確保するよりも、体内時計を乱さないことのほうが重要です。


