早く寝たはずなのに、なんだかスッキリ感がない朝を迎える……あるあるですよね。ぐっすり眠れないと、自分が思い描くパフォーマンスは実現できません。ちょっとした「快眠のコツ」「不眠につながるNG行動」を知って、最高の眠りを手に入れてみませんか?
今回は、睡眠専門医の白濱龍太郎氏が就寝前・直前・起床後のストレッチを紹介する『NHKまる得マガジン 体がラク~になる おやすみほぐし』(宝島社)より、「眠れない日」についてお届けします。
■「どうしても寝つけないなら布団から出て起きたほうがよい?」
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※画像はイメージです
→眠れないまま寝床にいても睡眠はとれない
眠れなくても布団に入り、目をつぶっていれば眠るのと同じだとよくいわれますが、実はそれは間違いです。人の脳は場所と行為をセットで認識しているので、本来脳が「寝床=眠る場所」と認識していれば、寝床についたら条件反射で自然と眠くなるはずです。
そのため、寝つけないのに布団に入っていると、脳は寝床を覚醒(不眠)の場所と認識するようになり、そのうちに寝床に入ると目が覚めるようになってしまいます。一度そうなったら、寝床は眠る場所と脳に再学習させなくてはなりません。もし布団に入って約20分経っても眠れず、かつ眠れないことが気になってきた場合は、一度起きて、眠くなるまで別の部屋でリラックスできることをしてください。
なお、就寝時間がどんなに遅くなっても、毎朝決まった時刻に起きるのがポイントです。これは認知行動療法のひとつ「刺激コントロール法」にあたり、不眠症の現場でも取り入れられ、特に入眠困難や中途覚醒の改善が期待できます。とにかく、寝床は基本的に睡眠のためだけに使い、読書、スマホやテレビ観賞、飲食は避けること。一度起きて別室に行き、眠気を感じたら寝床に入り、それでも眠れなければ最初からまた繰り返しましょう。そのまま朝になってしまっても心配はいりません。人は必要になったら最低限の睡眠をとるようになっているからです。そして、眠れていなくても毎朝同じ時刻に起きましょう。

