東京2020はさまざまなスポーツをお子さんとともに楽しめるまたとないチャンス! そこで、子どもの運動能力向上に詳しいスポーツトレーナー・遠山健太が各競技に精通した専門家とともにナビゲート! 全33競技の特徴や魅力を知って、今から東京2020を楽しみましょう。今回は「バスケットボール」。競技解説は山越達也さんです。

  • 「バスケットボール」の魅力とは?

バスケットボールの特徴

バスケットボールは縦28m×横15mのコート内で、それぞれ両端に設置されているリングの中にボールを入れることによって得点を競い合う球技です。コートの短辺にあたるエンドラインのそれぞれ中央にリングが設置されていて、自分たちが守るべき自陣のリングと、攻めて得点を入れるべき敵陣のリングに分けられます。

シュートは大きく分けて3点と2点に分けられます。リング中心から半径6.75m、かつ両サイドラインから0.9m離れた位置に引かれている3ポイントラインより遠くから放たれたシュートが入った場合3点、ライン以内から放たれたシュートが入れば2点です。

また、バスケットボールは時間に制約が多いスポーツでもあります。試合時間は10分4クォーター制。1回のオフェンスには、オフェンス側がボールを持った瞬間から24秒以内にシュートを放たなければなりません。このように時間の制限があるため、オフェンスは速くボールを敵陣に運んで攻め込むというスピードとシュートを決める正確性が求められます。

バスケットボールを観戦するときのポイント

シュートの見どころとして挙げたいのが、まずはダンクシュート。ボールをそのままリングの中にたたき込むこのシュートは、迫力、インパクトともに凄まじいものがあります。また、ダンクシュートとひと口に言っても様々なバリエーションがあり、男子でNBAサマーリーグにダラスマーベリックスの一員として参戦している馬場雄大選手(アルバルク東京)の速攻からのダンクは迫力があります。

もうひとつのシュートの見どころは、3ポイントシュート。3ポイントラインより離れた位置から放つこのシュートは1回に入る得点が多い分、切迫した試合になればなるほど価値が増してきます。昨今では3ポイントラインからさらに離れたところから打ってゴールを射抜くシーンも多く見受けられます。これに対応するため守備範囲を広げざるを得なくなるので、ディフェンスにとっては脅威になりうるでしょう。

また、良いシュートに導くアシストパスにも注目です。相手ディフェンスをドリブルで引きつけておきながらノーマークになった味方に正確なパスを出して、受け取った選手がシュートを決めるという一連の流れはひとつの芸術を観ているようです。

東京2020でのチームジャパンの展望

東京2020に向け、男子は篠山竜青選手(川崎ブレイブサンダース)、女子は髙田真希選手(デンソーアイリス)をキャプテンとしてチームづくりがされています。バスケットボールの試合にはスピードとフィジカルコンタクトの激しさが見受けられます。日本は男女ともにこのフィジカルの部分の強さが著しく向上しているので、対戦相手とのフィジカル面での攻防も見どころです。

また、期待したいのは、現在NBAのメンフィスグリズリーズでプレイする渡邊雄太選手と日本人として初めてNBAドラフトでワシントンウイザーズに1巡目9位指名された八村塁選手の代表加入です。渡邊選手は高校卒業後、ジョージワシントン大学に進学。サマーリーグを経て2018年7月にメンフィスグリズリーズと2way契約を交わし、NBAの試合で日本人として初めて試合中にダンクを決めるなど活躍を見せています。高い打点から放たれる正確な3ポイントシュート、そして長い手足を生かした俊敏性のあるディフェンスも高く評価されています。

一方、八村選手は高校卒業後にゴンザカ大学に進学。同大学の主力選手の一人としてNCAAトーナメントに初めて出場するなど活躍を見せています。パワフルなダンクと正確なミドルレンジのシュート、フィジカルを最大限に活用したリバウンドなどが魅力的です。この2人が加入することで、より一層、代表のレベルが上がることでしょう。

遠山健太からの運動子育てアドバイス 「バスケットボールを始めるタイミング」

世界的に見ると、バスケットボールの競技人口は男女合わせて4億5,000万人と、野球やサッカーを上回るほどの人気。先日、ある高校の監督が「小さい頃からバスケットボールチームに入ると、体の大きな子はゴール下でボールを受け取ってシュートする技術やリバウンドを中心になり、ボールハンドリングやドリブルなど基礎的な練習がおろそかになりがち。その後、身長の伸びが止まってしまった場合、基礎練習ができていないために練習についていけずやめてしまう傾向にある」と言っておられました。幼少期からバスケットボールを始めるなら基礎練習を中心に、そして、お友達と楽しむなら、体格・体力差があっても楽しめるようにルールをうまく変更しながら行うとよいでしょう。

競技解説:山越達也

一般社団法人School of Movement 認定ムーブメントコーチ。現在、総合学園ヒューマンアカデミー横浜校バスケットボールカレッジと神奈川県の県立高校のパフォーマンスコーチとしてアスリート指導。東京都内のフィットネスクラブではパーソナルトレーナーとして活動している。過去に関東大学2部リーグ所属の大学やBリーグ所属サンロッカーズ渋谷(旧日立サンロッカーズ)、WJBL所属デンソーアイリスでも指導歴がある。

ナビゲーター:遠山 健太

リトルアスリートクラブ代表。トップアスリートのトレーニングに携わる一方で、ジュニアアスリートの発掘・育成や、子どもの運動教室「リトルアスリートクラブ」のプログラム開発・運営など、子どもの運動能力を育むことに熱心に取り組む。自身、2児の父であり、子どもとともにめぐった公園での運動や子育て経験を生かし、パークマイスター(公園遊びに詳しく、子どもの発育を考えて指導ができるスポーツトレーナー)としても活動している。著書は『スポーツ子育て論』(アスキー新書)、『運動できる子、できない子は6歳までに決まる!』(PHP研究所)、『ママだからできる運動神経がどんどんよくなる子育ての本』(学研プラス)など多数