本連載では以前から、MSDNオンラインにおける新着情報の収集を取り上げている。1つの手段ですべての新着情報をカバーできれば話は簡単だが、実際にさまざまなコンテンツを眺めていると、コンテンツによって新着情報の収集手段を使い分けたほうがよいのかも知れないと思えてきた。そこで、今回はその辺りについて考えてみたい。

新しいテクノロジーが持て囃されることの多いIT業界では、RSSフィードにしても何にしても、新しく出てきた手法ばかりがフィーチャーされる傾向にある。しかし、実際には「Webコンテンツに掲載されている更新情報のリンク」という昔ながらの手法にも、有用性があるのではないかと思う。

RSSフィードの過剰登録は逆効果?

MSDNオンラインでは主要なコンテンツについてRSSフィード配信を行っているので、それをRSSリーダーやRSSリーダー機能を備えたWebブラウザに登録しておくと簡単である。

MSDN オンライン RSS 配信一覧
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/aa973533

例えば、製品/テクノロジーごとに用意されているデベロッパーセンターの更新情報取得やMSDNビデオライブラリの更新情報取得であれば、RSSフィードを利用するとよさそうだ。

ただし個人的な印象としては、RSSリーダーにフィードを登録しすぎると、新着情報が大量に発生してしまい、かえって重要な新着情報を見落とすことがあるように思える。そのこと自体はMSDNオンラインの問題ではないのだが、RSSフィードに頼りすぎ、登録しすぎになるのもいかがなものかと思う昨今である。

ということで、場合によっては他の方法も検討してみては、という話になる。

例えば、MSDNオンラインのコンテンツでいうと、Code Recipe、Code Gallery、CodePlexといった、サンプルコードを提供しているコンテンツ。これらのコンテンツでもRSSフィードの配信を行っているが、はたして「最新」にこだわるようなものなのかというと、少々疑問がある。

開発者が求めているのは、自分が書きたいコードに似た内容・目的を持つサンプルであって、新しいサンプルだから欲しいわけではないだろう(新しいほうがいいのは畳だ)。だから、サンプルコードを探す時は、新着情報を追いかけるよりも検索機能を使いこなすほうが有用ではないだろうか。

また、情報が新しすぎて新着のコンテンツがない、という場面も考えられる。最近だとWindows 8がそれだ。現時点で、MSDNオンラインにおいてWindows 8に関するまとまったコンテンツはまだない。しかし、わかる範囲のことは知っておきたいということなら、固定的なチャンネルに対してRSSフィードを仕掛けるよりも、検索機能を使って横断的に追うほうが早道のようだ。

現時点では、スタッフブログの記事が検索結果に現れてきている。今後、Windows 8の情報は開発が進むにつれて出てくるだろうが、それまでは検索機能を駆使した臨機応変の対応が現実的かと思う。

Windows 8について検索してみたら、検索結果に出てきたのはスタッフブログが多かった

個別コンテンツのトップページで更新情報を見る

コンテンツごとにRSSフィードではなくリンク集という形で、最新の更新情報を公開しているケースは多い。それを一瞥すれば用が足りることも少なくないだろう。

本稿執筆時点だと、「マイクロソフト コンファレンス 2011」の開催を控えている関係から、MSDNオンラインのトップにある更新情報に、「マイクロソフト コンファレンス 2011」に関する更新情報がいくつか上がっていた。

また、MSDNビデオライブラリとは別に、Ustreamで配信している開発者向け情報番組がある。これも、MSDNオンラインのトップにある更新情報からリンクされている(RSSフィード)。

開発者情報番組 [UX-TV]
http://www.ustream.tv/user/mswinux

実は、Ustreamで配信している開発者向け情報番組の情報も更新情報に含まれている

トップページで常に最新の更新情報を一瞥できるコンテンツとしては、MSDNライブラリやMSDNダウンロード(一般向け)、MSDNサブスクライバダウンロード(MSDNサブスクリプション購読者向け)もある。

MSDNライブラリ
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/default.aspx
ここでは、トップ画面の中央にドーンと更新情報が載っている。

ダウンロード
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/aa570309.aspx

MSDNサブスクライバダウンロード
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/subscriptions/default.aspx

いずれも、トップページに「新着ダウンロード」があるので、新しくダウンロード可能になったソフトウェアの情報を確認しやすい。MSDNサブスクリプション購読者向けのサブスクライバダウンロードについては、ダウンロード可能なソフトウェアの一覧で、画面左側にある「新着ダウンロード」のツリーを展開する手もある。

MSDNサブスクリプションの中にはDVD送付オプションを設定しているものがあるが、そちらの新着情報は以下のところで確認できる。

MSDNサブスクリプション : ダウンロード
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/subscriptions/downloads/default.aspx

MSDN DVD メディアの送付
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/subscriptions/index/default.aspx

ちなみに、MSDNオンライン全体に言えることだが、「注目の新着情報」を見逃さないための「もっとも楽ちんな方法」は、本連載の第10回などで取り上げた「MSDN Flashニュースレター」を申し込んでおく方法である。