「世界に終わりはあるのでしょうか?」
「世界の果てはあるのでしょうか?」
「死後の世界はあるのでしょうか?」

こういった質問に、ブッダは明確な答えを与えてきませんでした。
(この立場を「無記」といいます)
なぜなら、悟りを開き、生きる苦しみを乗り越えるために
こういったことを考える必要はなく、
いくら考えても、調べても、確かめようのないことだからです。

この「無記」の考え方について、ブッダはこんな例え話もしています。
「毒矢を受けた人が、『この毒は何でできているか?』、
『どこのどんな人が矢を放ったのか?』『この矢は何でできているか?』
などと言ったことを考えたり調べようとしていたら、
答えがわかる前に死んでしまう。
(それよりも、今その人を苦しめている毒を取り除くことが大切である)」

延々と悩みつづけているとき、
「考えても答えが出ないこと・確かめようのないこと」にとらわれてしまい、
悩みから抜け出せない、ということがあります。

苦手な仕事を任されてしまったとき、
「嫌だなあ、どうして私がやらなければならないんだろう」と考えていても、
状況を改善する答えは出ずに、苦しい思いが募っていくだけです。

「頭の中で悩んで解決できるかどうか?」という視点を持ち、
答えの出せそうな問題を探して対処したり、
手伝ってくれる人を探す、アドバイスを求めるなど
行動に起こしてみたりすることで、
少しずつ不安を取り除いていくことが大切です。

■こむぎこをこねたもの、とは?

■著者紹介

Jecy
イラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。「こむぎこをこねたもの その2」「こむぎこをこねたもの その3」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。

「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。