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第3部 システム戦略と開発技術 - 2.ソリューションビジネス
重要度 >>> ★★★☆☆
企業において様々なソリューションビジネスが多用されている背景には、現代のIT業界でオープンシステムの一般化が進行している傾向があることを理解しましょう。
合格への攻略ポイント
■ソリューションが多用される背景
情報システムの分野におけるソリューションとは、情報システムを活用することによる企業の問題点の解決や、要望されている機能の提供などを、ソリューション業者(SI:システムインテグレータ)がサービスとして行うことを指しています。近年の情報システムでは、ハードウェアやソフトウェアの導入、ネットワーク構築や技術的サポートなどの様々なサービスを複数のシステムベンダから受けることが多くなっています。以前は特定のベンダがこれらのサービスを一括して自社製品のみで構成して提供することによって、利用者に情報システムの導入・運用に際してできるだけ負担をかけないスタイルが一般的でしたが、この場合はどうしてもコストが高くなるという問題がありました。しかし、インタフェースが標準化されたり、システムの相互接続性の確立などによって、システムベンダ間に競争原理が有効に働く「オープンシステム」へと導入スタイルが移行してきたことから、現在、ソリューションビジネスが年々拡大する傾向にあるのです。
■SaaS
SaaS(Software as a Service)とは、ユーザが自分にとって必要な機能のみをネットワークを通じてダウンロードするか、サーバ上に存在しているソフトウェアの特定の機能だけをオンライン上で利用するといったソフトウェアの新たな配布形態です。通常はソフトウェアを自身のコンピュータに組み込んだ場合、それを利用するユーザにとって不必要な機能が含まれている場合が多く、これがコスト増大の一因ともなっています。SaaSはこの状況を改善するため、ソフトウェアの必要最小限の機能だけを利用することによってコストの削減を実現します。
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・発行 毎日コミュニケーションズ
・著者 藤井淳夫
・定価 998円(税込)
・B5判 168ページ
本試験出題例
SaaSを説明したものはどれか。
- ア コンピュータ設備の利用をサービスとして提供し、使用料を課金する。
- イ 情報システム部門の機能の一部を受託し、業務委託料を課金する。
- ウ ソフトウェアの機能を複数の企業にインターネット経由でサービスとして提供し、使用料を課金する。
- エ ソフトウェアをダウンロードさせる対価としてライセンス料を課金する。
【ITパスポート 平成21春期 問6】
解答と解説
- ア データセンタなどが提供するサービス。
- イ システム運用委託サービスのこと。
- エ ネットワークを利用したソフトウェア販売の一形態である。
正解>ウ