多彩なデバイス間でファイルを共有

自宅とオフィスのPCで同じファイルを使いたい、PCとスマートフォンやタブレットで簡単にファイルのやりとりをしたい。そういう場合に便利なツールがオンラインストレージだ。

ファイルをアップロードしておいて利用する端末からダウンロードするという形式ではなく、どの端末からも同じフォルダを見ている感覚で利用できる同期型のクラウドサービスが特に使いやすい。

そうした同期型のオンラインストレージで代表的なのが「Dropbox」だ。アカウントを作成すれば2GBの容量が無料で利用できるようになり、関連サービスの利用や友人の招待などで数GBの拡張もできる。Windows、Mac、iOS、Androidなど多くのOSを搭載したデバイスから利用できるため、多彩なデバイスを使いこなしている人にお勧めのサービスだ。

Dropbox

オンラインのファイルを直接プレビュー

アプリダウンロード後、すでにアカウントを持っている場合にはメールアドレスとパスワードを入力して「ログイン」をタップ。アカウントを持っていないならば「アカウントを作成する」から新規登録しよう。すでにPC等から利用していた場合、ログインすると保存されているフォルダのリストが表示される。

アカウントを作成するか、既存アカウントでログインする

PC等ですでに使っていた場合は保存していたファイルやフォルダが表示される

PCから利用する場合、ブラウザからとアプリから利用可能で、どの方法で保存したファイルでも別の方法や、別の端末でアクセスした時にも見えるのがDropboxの特徴だ。PCでアプリを利用している場合、ローカルにもファイルが保存されているイメージだが、iPadアプリから使う場合は必要な時にプレビューするという形になる。

実際、ファイルをタップすると右側に少し時間をおいてからプレビューが表示されるのがわかる。プレビュー中にさらに右画面をタップすると左のリストが消えるから、大きく表示したい時にも便利だ。

テキスト、画像、Microsoft Officeドキュメントなどのプレビューが可能となっている。商談中にDropboxに保存してある資料を参照したい、というような需要ならば、このプレビュー機能で十分だろう。ファイルの名前変更や、フォルダへの移動などは右上にあるメニューボタンから行える。

プレビューのみで編集はできないが、テキストのコピーは可能だ

PowerPointのファイルなどもプレビューできる

右上のメニューからファイルの移動、名前の変更が行える

ローカル保存や編集は共有メニューから

右上にあるメニューボタンの内、一番左側にあるボタンをタップすると、共有機能に関するメニューが表示される。「メッセージ」や「メールで送信」、各種SNSのアイコンをタップすれば、それぞれの方法で現在選択しているファイルを共有可能だ。「リンクをコピー」でURLを取得すれば、自由なツールでの共有もできる。

画像ファイルを選択している時のみ「画像を保存」というアイコンも表示され、端末ローカル保存もできる。各種ドキュメントファイルは直接ローカル保存はできず「別のアプリで開く」を経由して、編集用アプリ等で開き、あらためて保存することになる。このメニューは左右にスライドして見られるから、胃J分が希望する機能やアプリがないか、よく探してみよう。

また「AirDrop」をオンにすると、近くでAirDropをオンにしているiOS端末があれば手軽にファイル共有が行える。

共有メニューで画像の保存等が可能。「別のアプリで開く」をタップすると、対応するアプリリストが表示される

外部アプリと連携してExcelファイルなども作成可能

フォルダの作成や、ローカルにあるファイルのアップロードは、左のリスト画面右上にあるメニューボタンから行なう。並べ替えもここから可能だ。また、リスト下にある「最近」、「写真」、「お気に入り」を上手に利用すれば、自分が使いたいファイルに素早くアクセスできるようになる。

フォルダ作成やファイルアップロードはリスト部のメニューボタンから行なう

「新規ファイル作成」は、別途マイクロソフトのiOS向けExcelやPowerPointをインストールしてあれば、それを使ってファイルを作成し、Dropbox内に保存するという動きができる。PCでできる作業には劣るが、ドキュメントの下書きを作っておきたい時などには活用できる機能だ。

Officeアプリが入っていればExcelファイルなども作成可能だ

外部アプリと連携してファイルの作成から保存までがスムーズに行える

カメラアップロードで端末の容量不足を解消

ログインした時に「カメラアップロード」を有効にするかどうか尋ねられる。この時キャンセルしてしまっても、設定画面から簡単に有効にすることが可能だ。この「カメラアップロード」は、iPad上で撮影した画像やスクリーンショットを、自動的にDropbox上にアップロードしてくれる機能だ。

ログオン時に表示される「カメラアップロードをオン」で簡単に機能を有効化できる

中見を選ばず全てをアップロードしてしまうため、高速通信容量の少ないSIMで契約している場合などには「携帯ネットワークを使用する」をオフにしておくとよいだろう。無線LANに接続できた時、一気にアップロードしてくれるようになる。

「設定」で「カメラアップロード」をオンにすると「携帯ネットワークを使用する」などのサブメニューが表示され、細かい指定ができるようになる

ユーザー自身が選別してアップロードするとムダはないが、忙しい時などにそのうちアップロードしようと思っていると量が多くなりすぎてしまうことがある。また、とにかく全ての画像がアップロードされていることで、端末のローカルにある画像は遠慮なく削除しやすくなる。iPadはデータ容量を追加できないため、購入時の想定より活用するようになるとストレージ容量が圧迫されがちだから、こうした機能を上手に利用しよう。

利用料金:無料

制作者:Dropbox

Dropbox