北海道・留萌市はニシン漁で発展した街。昔の漁場や番屋、用具などがかつての姿のまま保存され、今でもカズノコ加工品の生産量は日本一を誇ります。

この地に1954(昭和29)年創業した井原水産は、カズノコやニシンをはじめ、イクラやタラコ、各種珍味などを加工・販売する会社です。

  • カズチー7個入463円(本体価格)(写真:マイナビニュース)

    カズチー7個入463円(本体価格)

その井原水産が、主な取扱品であるカズノコをスモークしてプロセスチーズと合わせたおつまみが「カズチー」です。販売されるや否や、SNSを中心に口コミで人気に火がつき、一時は「お1人様○個限り」など販売制限をかけるお店もあったほど。

口の中が楽しい

地下鉄大通駅を基点に東へ延びる、さっぽろ地下街オーロラタウンにある「きたキッチン」で見つけて早速購入。

まあ、SNSで話題といってもカズノコの粒々をチーズにまぶしただけでしょう、ぶっちゃけカズノコとチーズの味でしょう、と少し高をくくっていたのですが、いい意味で裏切られました。

さすがカズノコ一筋65年のメーカー、ランダムにカットしたカズノコを大胆に練り込んでいます。口元に持っていくとスモークの香りが鼻をくすぐり、噛むとカズノコ特有のプチプチ感だけでなく、ぜいたくなパリパリ、ボリボリ食感も楽しめてまさに口福。

文字通り脇を固めるのがクセのないプロセスチーズというのもまたいい。味は決して妥協していないけど、あくまで主役はカズノコ、という奥ゆかしさを感じます。

試しに1つ2つ……のつもりが3つ4つと小袋を開ける手が止まりません。あっという間に1袋空けてしまいました。味付けは結構しっかりしているので、これは確かにお酒も進みます。

  • 1つ開ければYou can't stop

    1つ開ければYou can't stop

個包装を開けて口の中にポイッ、という手軽さもあり、これはもうそのままお酒のアテにする食べ方しかないだろうと思っていましたが、公式サイト「カズチードットコム」にはさまざまなアレンジメニューが紹介されています。

パスタやトーストなど、せっかくのチーズを溶かしてしまうものより、シンプルな生野菜のサラダに具として混ぜて、食べ応えのあるパワー系サラダに変身させる方が個人的には「カズチー」の良さが発揮できると思います。

試してはいませんが、公式サイトでは溶かしたダークチョコレートでコーティングする大胆なレシピなんかも提案しています。カズノコ×チョコレート。未知の領域です。

  • 「カナッペ」って、あだ名みたいですよね

    「カナッペ」って、あだ名みたいですよね

赤い箱や青い箱のあれにも合う

とりあえず、2つのメーカーの全く異なるクラッカーに乗せてみました。甲乙つけがたく相性は抜群。これならどちらのパーティーにもお勧めです。ただしクラッカーを噛む音でパリパリ音がかき消されてしまうので、「カズノコは音を食うもの」という魯山人リスペクトな人は、やはりそのままいただくのがいいでしょう。

品切れ続出の状態もようやく少し落ち着きつつあるとはいえ、まだまだ入荷即完売のお店も多いと思うので、北海道土産にすれば喜ばれること間違いなし。見かけた時が買い時です。

カズノコといえば、日本人の好きなおせち料理ランキングで常に好位置をキープする人気食材。お土産に加え自分用にもう1袋買って、正月飲みのお供にしてはいかがでしょう。

カズチーはさっぽろ地下街オーロラタウンや新千歳空港内「きたキッチン」、井原水産オンラインショップ、公式サイト「カズチードットコム」などで購入できます。