よくある問題 個人情報を管理しきれない

セミナーで講師などを務めると、その後に懇親会などで、たくさんの名刺をいただきます。

嬉しい限りなのですが、私の記憶力は、おそらく人並みをやや下回っています。特に、視覚情報系の記憶がダメで、旅行先の風景なども、帰国してひと月も経つと、ほとんど思い起こせなくなります。

当然道にも迷いやすく、方向音痴と言われても仕方ないのですが、これはこれでメリットもあります。一度行ったところでも、どうやら他の人よりも新鮮に見ることができるのです。記憶にあまり残っていないので。

それはともかく、これが人間関係となりますと、大変困ったことになります。というのも、人間関係で人の名前と顔を覚えるのは、基本だからです。

しかし何しろ、人を覚えているということは、基本的にはまず顔を覚えているということです。これが私にはとても難しいのです。顔だけ覚えていて、名前を覚えていないのも問題かもしれませんが、顔を覚えていなくて、名前を覚えているということは、めったにありません。

それでも私は言葉や記号を覚える方が、イメージを記憶するよりははるかに得意なので、名前を言われると、顔と名前をいっぺんに思い出すという経験が多くあります。

もちろん、けっして褒められることではありませんから、いろいろと予防策を講じてはいます。

ライフハックス 日付で管理する

これは、仕事上のパートナーである大橋悦夫さんが、「名刺管理問題」の中で紹介されていたライフハックなのですが、いただいた名刺に、いただいた日付をスタンプしておくという方法があります。

日付スタンプ

やってみるとわかりますが、この方法はかなり有効です。こうした方法によって、名刺をいただいた日付で名刺をカテゴライズできる上、それはどこでいただいたものかまで、記憶によみがえってくるからです。

たとえばセミナー後に名刺交換したのであれば、その日にもらった名刺の日付は、すべて同じ日付になります。これですと、名刺を一度に多くいただいても、その中の一人のことさえ明確に覚えておけば、あとはセミナーの思い出から、連想的に思い出せます。

名刺に日付をスタンプしたところ

また、取材などで2名の方から名刺をもらった場合にも、他の名刺にそれが混ざってしまったりしません。その2枚の名刺さえ抽出できれば、取材の出来事と関連づけて思い出すことができます。

日付さえスタンプしておけば、仮にその日付が何を意味するものかを思い出せなくても、あとで予定表から検索すれば、どんなことが起こったのか、引き出すことができます。予定表は全然使わないという方でも、メールなどを検索すると、出てくることが多いでしょう。イベントにまつわることを、メールでやりとりすることが多いからです。

補足 名刺に写真があると記憶に残る

私のような記憶力の人間からすると、名刺に写真が写っているとやはり、非常によく印象に残ります。そこには個人情報に加えて、イメージの情報も載っているからです。

もちろん会社で名刺を用意してもらうこともあるでしょうし、そもそも名刺に写真を載せたくない、ということもあると思います。したがって、写真を載せられない事情はあると思いますが、写真が載っていた方が苦労なく覚えられるのは、ほとんどの人にとってまちがいないところです。

顔写真入りの名刺

セミナー直後で、話が盛り上がったりしたときなどは特にそうですが、名前も顔も絶対に忘れないだろうと思うのですが、寝て起きてから名刺整理する頃になると、顔が全然思い出せなくなっていることがよくあります。

写真を載せる補足的なメリットとして、顔の写真が載っている名刺は、捨てにくいという心理が働くこともあります。誰もが同じように感じることはないかもしれませんが、少なくとも私はそう感じます。