関数を使用して算出したセルの値を別のセルで使用しようとした場合、相対参照でセルを参照している場合、コピー先でエラーが発生してしまう。これは、式作成時に相対参照(該当セルの左隣りのセルを参照するなど)で作成しているため、貼り付け先に参照セルが存在しないといった場合に、エラーが表示される。

式で作成しているため貼り付け後にエラーが表示

コピーしたい内容が、数式ではなく数式で算出された値の場合には、コピー後、貼り付けを行う際に、[貼り付け]の下部にある[▼]をクリックして表示されるメニューからどのように貼り付けを行うか指定する。今回は、関数を使用して作成された数式の結果である[値]を貼り付ける。

[貼り付け]メニュ-が表示

[値の貼り付け]の[値]を選択

式の結果の「値」が貼り付けられた。

「値」が貼り付いた

今回は、テキストを貼り付けたので、単なる[値]を選択したが、金額等の書式も含めて貼り付ける場合には[値と数値の書式]、セルの塗りつぶしやフォントの色まで含めた書式を含めて貼り付けたいなら[値と元の書式]を選択する。「値」以外にも、[数式][数式と数値の書式][元の書式を保持][罫線なし][書式設定][リンク貼り付け]等が選択可能。

前回、同じシートを作成したい際には、「シートのコピー」を行なうと良いと説明したが、これは、範囲を選択してコピーを行い、新しいシートにて「貼り付け」を行っても、セルの幅までは引き継がないため、同一のシートが欲しければ、シートごと複製してしまえという手段だった。

しかし、同じシート内に項目を増やしたいといった場合には、上記手段は使えない。その場合には、[元の列幅を保持]を選択する。

範囲を選択してコピー

通常の貼り付けだとセルの幅が崩れるため、[元の列幅を保持]

すると、列幅を含めてコピーを行なえる。もちろん、別のシートに対してもこの操作は使用することができるので、この操作方法を知っていればシートを複製せずに、コピーで対応することも可能となる。

セルの幅も含めてコピーが行われた

実は、この「元の列幅を保持」は、Excel2013からの機能ではない。以前のバージョンでも[形式を選択して貼り付け]ダイアログボックスの「列幅」で設定可能なので、ぜひ、Excel2013ではないからと諦めないでやってみて欲しい。

[形式を選択して貼り付け]ダイアログボックスで「列幅」を選択