前回は、書式設定のユーザー定義について説明したが、今回はセルに設定したユーザ定義や罫線、塗りつぶしなどの情報を別のセル、別のブックにコピーする方法について説明する。

まずは、同一ブック内の複数のセルに書式を設定したい場合について説明する。複数のセルに同じ書式設定を行いたい場合には、設定したい範囲を選択して「セルの書式設定」で設定を行う。これにより、選択範囲を一度に書式設定できる。

複数範囲の書式設定

次に、同一ブック内の別のシートに、前回作成した、ユーザー定義の書式を設定してみよう。作成したユーザー定義の書式設定を再利用するには、次の方法がある。1つは、セルの書式設定から再設定する方法だ。同一ブック内であれば、一度作成した書式設定は、ユーザー定義に保存されているため、再作成することなく設定できる。

同一ブック内の書式の再設定

では、別ブックに設定したい場合はどうだろう。残念ながら、別のブックで[セルの書式設定]を表示しても作成済みのユーザー定義は含まれない。

別ブックには[ユーザー定義]は引き継がれない

別のブックに対して、作成したユーザー定義を適用したい場合には、設定した書式をコピーできる[書式のコピー]を使用する。まず、コピー元、コピー先の2つのブックを開き、コピーしたい書式を選択して、[ホーム]タブの[クリップボード]-「書式のコピー/貼り付け」をクリックする。次に、コピー先のブックに移動し、書式を設定したいセルをクリックする。

別ブックの書式の再設定 [書式のコピー/貼り付け]

作成した[ユーザー定義]は、ブック内に書式をコピーすると、[書式設定]に自動的に含まれるので、次に設定を行いたい場合には、[セルの書式設定]から再設定することができる。また、同一ブック内で書式をコピーしたい場合には、[書式のコピー/貼り付け]ボタンをダブルクリックしてからコピーを行うと、[Escキー]を押すまで書式をスタンプのようにコピーすることができる。離れたセルに書式をコピーしたい場合に便利に使用できる。

いちいち、ユーザー定義で作成するのは大変だが、作成したユーザー定義がこれだけ簡単に再利用できるのだ。使用しなともったいない。是非、使ってみてほしい。