いざというときに英語が出てこないもどかしさを何とかしたい!

毎日、長い時間、コンピュータの前に座って過ごすことが多いソフトウェア業界のみなさまの中には、FMラジオ好きな方が少なくないのではないでしょうか。音楽とパーソナリティのトークに耳を傾けながら仕事を進めるのはなかなかいいものです。私は英語の勉強もかねて、NPRをよく聞いていますが、NPRはニュースばかりではなく音楽番組もいろいろあります。主にミュージシャンへのインタビューやライブ演奏などを聞かせてくれるので、おもしろいばかりではなく会話の勉強にもなります。とっさの英会話は慣れていないととても難しくて、何を話せばいいものか迷っているうちに話す機会を失ってしまいます。今回は音楽を楽しみながら実際の会話を聞いて、いざというときのコミュニケーションに役立てる話しをします。

なんといっても会話上手への近道は英語に慣れることです。言葉は道具ですから、使えば使うほど上達していきます。といっても、使うこと自体が難しいのが現状のはずですから、せめて苦しくない方法で英会話を聞きつづける方法を見つけましょう。そこで、お薦めしたいのがNPRの音楽番組です。ひとつひとつのプログラムのWebページで聞くこともできますが、いくつかのプログラムをまとめたものがpodcastingされていてるので、ある程度の時間聞き流すならこちらが便利でしょう。

会話を始める一番簡単な方法は相手に質問をすることです。NPRの音楽番組ではホストがミュージシャンにいろいろと質問を投げかけています。いったいどんなことを聞いているでしょうか? ためしにKUSP's Live at Lunch Music Sessionsのpodcastをダウンロードして、5月16日放送の"The Refugees - Live"を聞いてみてください。ホストは

How was the drive?

という質問でインタビューを始めています。ここから話が展開して自然に音楽の話題なっているのはさすがプロ、と感心してしまうところですね。

この"How was ... ?"のフレーズはいろいろな場面で使える便利な質問です。たとえば、海外から日本にやってきた人には"drive"を"flight"に変えて、"How was the flight?"と聞けますし、"How was the hotel?"でもいいでしょう。カンファレンス会場なら"How was the session?"と聞くこともできます。また、"Did you eat Japanese food?"に"Yes"と答えてくれたら"How was it?"と聞けます。ちなみに、Noだったら"Why not?"と聞いてみましょうか。2つめの質問をしなくてもいろいろ話してくれたら、"Did you like it?"もいいかもしれません。

会話のコツ - 正しさにこだわるより流れをとぎれさせないことに注力する

質問するときには正しい英文を考えようとする努力はあまり必要ありませんので、気楽に質問してみましょう。アメリカ人の話し言葉には文法の間違いがよくあります。ニュースキャスターや大統領でさえも、文法的に正しくない英語を話していると言われています。日常会話では"Are you an Ubuntu user?"などど正しい疑問文を作らなくても、

You are an Ubuntu user?

とuserのあたりの音を上げて聞けば十分ですし、

You are an Ubuntu user. Right?

のように最後に"right"を付けて語尾を上げれば疑問文として通用します。

明らかに間違えてしまったと思う場合でも、言い直せばいいだけです。会話はその場で進んでいるので、訂正は簡単ですね。NPRのホストも言いかけた質問を直していました。NPR: Musicのpodcastをダウンロードして5月30日に放送された"Dion the Wanderer, Back in Blue"を聞いてみてください(あるいはこちら)。5分後くらいのところでホストは"Are you...."と言いかけて、

Has it been difficult for you to find the songs...?

と言い直しています。会話ですから、正しい英文を気にするよりもコミュニケーションをとろうとする気構えを持つほうがうまくいくのではないかと思います。余談ですが、この放送で登場しているミュージシャンのDionは話にライブ演奏のsnippetsを交えてインタビューに応えていて、飽きない内容になっています。洋楽ファンでなくてもきっと楽しめますので、ぜひ聞いてみてください。

欧米人は相手をよく褒める - 褒め言葉を使ってみよう

さて、最後に私のお気に入りであるUbuntu(Linux)の雰囲気を感じさせてくれる音楽とインタビューを参考に、話し始めるきっかけをつくる方法を紹介しましょう。Vusi Mahlasela Performs Live at NPRに登場しているのは反アパルトヘイト活動で投獄されたり、ネルソン・マンデラの大統領就任式で演奏した経験を持つ南アフリカのミュージシャン Vusi Mahlaselaです。ubuntu(おぶんつぅ)という言葉は15分30秒後くらいのところで、

And the spirit of collective good through music has been, ubuntu, humanity and morality...

のように出てきています。このインタビューでホストは

What a beautiful song!

と称賛し、

Tell me something about the song.

とインタビューを始めています。まず、話し相手の何かについて感想(主に褒め言葉)を述べて、それをきっかけに会話を始めるのは比較的よくあるパターンです。たとえば"Lovely bag!"や"Nice Laptop!"(ノートPCは通常Laptop)のように言ってみて、"What's the brand?"や、"Is it Dell? HP?"のように、もうひとつちょっとした質問してみる方法です。さわやかな南アフリカの音楽を聞きながら、どのように会話したらいいか考えてみてはいかがでしょうか。

今回は音楽を聞きながら、会話も一緒に勉強する話をしました。英語に慣れるためには、長時間聞きつづけられるpodcastingは便利です。ここで紹介した以外にも、npr podcast directoryにはスタジオライブものが数多くありますので、ぜひ探索してみてください。

提供:マイナビ転職エージェント

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