子どもを連れての離婚を考えたとき、「これからの生活・仕事・お金のやりくり……どうしたらいいの? 」と頭の中が不安でいっぱいになってしまう人も多いでしょう。前回に引き続き、子連れ離婚を経験したひとり親家庭のママやパパの、離婚や離婚後の生活を体験談としてご紹介します。

体験談4:シングルマザー歴2年、Mさん

夫の借金、貯金ゼロからのスタートで年間約56万円の節約

パートの仕事をしながら小学生の娘を育てるMさん。離婚前は元夫の借金などで家計に悩みましたが、離婚後はなんと、年間約56万円の節約に成功したそうです。

  • 子連れ離婚とひとり親家庭の生活 - みんなの体験談【2】

    離婚後、節約に励んだMさん。その方法は……

1. 競馬好きの夫の借金

競馬好きの元夫。結婚して2年目ごろから「〇万、貸して」と、言われるがままお金を渡していました。元夫は飲食店を経営しており、店の家賃や仕入れの支払いなどを、売上でまかなえていなかったのです。最初は数万単位だったのが、10万円、20万円と増えていき、当時の私の給料(手取りで約25万円)でも補てんしきれなくなってしまいました。

2. 離婚時の住まいをどうする?

離婚の覚悟を決めたとき問題となったのが、「住まい」でした。結婚当時はUR賃貸に住んでいましたが、月約85,000円の家賃は大きい出費でした。より家賃の安いところを探してたどり着いたのが、市営住宅です。

離婚前に申し込みができるのかを事務局に問い合わせると、「抽選に当選して、実際の入居手続きのとき(契約日)に離婚していることが確認(住民票や戸籍といった必要書類を提出)できれば大丈夫ですよ」とのこと。市営住宅は物件によっては競争率が高いのでダメもとで申し込んでみると、なんと結果は当選でした。家賃は月54,100円、広さは3LDK、最寄り駅から徒歩15分の物件です。無事、離婚も成立しました。

3. 離婚後は、さらに通信費と保険を節約

離婚後は、通信費と保険も見直して年間約18万円を節約することができました。

医療費、「ひとり親家庭医療助成制度」により、大阪府の場合は1回あたり500円の自己負担ですみます。独身時代からかけ続けていた医療保険を確認すると、長期入院しかカバーできない保険とわかり、解約しました。ただ、医療保険がまったくなくなってしまうと、いざというときに不安です。そこで、がん保険に新たに加入することにしました。結果として、「医療保険月5,754円+生命保険月1,567円」から「がん保険月1,772円+生命保険(そのまま)月1,567円」となり、年間47,784円の節約になりました。

携帯電話は、大手キャリアから格安スマホに変更。インターネット代も、ほとんど使わない固定電話がセットになっていたので、これを機にネット単体の他社プランに乗り換えました。これで通信費は毎月約9,000円から3,308円になりました。

これからは、子どもの学費を貯めていきたいと思います。