西武鉄道は、「サステナ車両」7000系(元東急電鉄9000系)のメディア向け取材会を5月22日に実施した。6月6日の「西武・電車フェスタ 2026 in 武蔵丘車両検修場」で一般向けにお披露目した後、6月27日に狭山線(西所沢~西武球場前間)で運行開始する予定となっている。

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    西武鉄道が「サステナ車両」7000系(元東急電鉄9000系)を報道公開

2023年9月、西武鉄道は「サステナ車両」(他社から譲受したVVVFインバータ制御車両を西武鉄道独自の呼称として定義)について東急電鉄および小田急電鉄との連携に合意したと発表。東急電鉄は9000系、小田急電鉄は8000形を西武鉄道へ譲渡することとした。2024~2029年度にかけて約100両を導入する計画としており、2024年度に小田急電鉄から譲受した「サステナ車両」8000系は昨年5月、国分寺線(国分寺~東村山間)で営業運転を開始している。

東急電鉄から西武鉄道への車両譲渡は2025年度に始まり、9000系3編成(9103編成、9105編成、9107編成)を譲り受けた。車両形式に関して、「9000系」はすでに西武鉄道で使用されていたため、同社で未使用だった「7000系」に変更。8000系と同様、コーポレートカラーの「ブルー」「グリーン」をベースとして市松模様(「永遠」や「発展」「繁栄」を表す)にアレンジした車両デザインとし、「サステナ車両」のイメージ統一を図った。

  • 改修前の東急電鉄9000系と比べて、「サステナ車両」7000系は外装を大きく変更。西武鉄道のコーポレートカラー「ブルー」「グリーン」をベースに、市松模様をアレンジしたデザインを採用した

車両形式の変更にともない、車号も変更した。メディア向け取材会で公開された編成は、1号車から「7106」(クハ7100形 / TC1)、「7206」(モハ7200形 / M1)、「7906」(モハ7900形 / M2)、「7006」(クハ7000形 / TC2)の4両編成。西武鉄道は2026年度も東急電鉄から9000系を4編成譲り受ける計画としており、今回の取材会でも、「サステナ車両」7000系の後方に改修前の東急電鉄9000系(9110編成)を見ることができた。

7000系はワンマン運転にも対応している。車内保温などを目的としてドア半自動開閉機能を採用し、音声誘導機能や誤開扉防止システムも搭載。列車の停車中、車外・車内のドア横に取り付けた半自動ドアスイッチを乗客が操作し、ドアを開閉できるようにした。メディア向け取材会でも、車内撮影時に半自動ドアスイッチ音声案内装置の実演が行われた。

  • 「サステナ車両」7000系はワンマン運転対応の車両に。車体側面上部に車側カメラを設置し、車外・車内のドア横に半自動ドアスイッチを取り付けた

  • 「サステナ車両」7000系の車内。車端部のボックス席を残すなど、東急電鉄9000系の雰囲気を色濃く残している

7000系の定員は先頭車139人(うち座席定員49人)・中間車149~150人(うち座席定員53人)、4両合計で577人(うち座席定員204人)となる。車内は東急電鉄9000系と同様、ロングシート主体の座席配置としつつ、車端部の一部座席をボックス席に。座席モケットやドア上の車内案内表示器もそのまま使用しているとのことで、車内設備・内装ともに東急電鉄9000系の雰囲気を色濃く残していた。一部号車を除き、車端部に車いす・ベビーカー利用者向けのフリースペースを用意。安全性向上のため、非常通報器も取り付けた。

西武鉄道は2022年9月、JR東日本と鉄道技術分野における覚書を締結している。7000系でワンマン運転を行うにあたり、JR東日本と同様の車載ホームモニタシステム(車両完結式)および車両接近検知システムを導入。車体側面上部に片側2カ所ずつ車側カメラを設置し、列車の発車場面など一定の時間・エリア内で列車に接近する人物を検知した場合に、映像伝送ネットワークを通じて運転士へ通知するという。これにともない、運転台ユニットもモニタ表示装置や放送装置を追設するなど、ワンマン化対応の設備とした。

  • 車端部のボックス席に加え、車いす・ベビーカー利用者向けのフリースペースも設置。運転台ユニットはワンマン化対応に

床下機器も一部交換し、VVVFインバータ制御装置をIGBT化したほか、SIV装置も新製。導入目的のひとつでもある省エネルギー化に向け、環境負荷のさらなる低減を図った。車両の整備・改修は西武鉄道の武蔵丘車両検修場および東急テクノシステムが担当。西武鉄道によれば、「とくにワンマン運転をはじめとした使用用途の変更に伴う改修が多かったように思います。半自動ドアスイッチは音声誘導機能付きということで、より安全安心に利用できるよう車両の更新を行いました」「電車の新造と並行して、他社からサステナ車両として受け入れることで、環境に優しい電車を早期に実現していきます」とのことだった。