JR東海は12日、新型特急車両「385系(量産先行車)」の報道公開を実施した。特急「しなの」で使用している383系の置換えを見据え、乗り心地と安全性をさらに向上させた車両として、量産先行車1編成(8両編成)を新製。今月から走行試験の開始を予定している。

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    JR東海の新型特急車両「385系(量産先行車)」が報道関係者らに公開された

特急「しなの」は中央本線など経由し、おもに名古屋~長野間で運転。四季を彩る自然の美しい景観に恵まれる一方、急曲線と急勾配の多い地形条件であることから、制御付き振子や自己操舵機構を搭載した特急形電車383系を投入している。カーブを高速走行する際、乗客にかかる遠心力が大きくなり、乗り心地も悪くなるが、383系は振子制御技術により、車体を傾斜させながらカーブを通過することで速達性と乗り心地を両立させているという。

1995年以降に投入した383系の置換えに向け、新製した385系(量産先行車)は、383系の速達性を維持しつつ、新たに次世代振子制御技術を開発・導入。車両とカーブの位置関係を常時監視し、カーブ開始位置をより正確に検知できる次世代振子制御技術により、乗り心地のさらなる向上を図る。あわせてHC85系で採用された「DIANA」(車両機器の稼働状況や故障状況など遠隔で常時監視する状態監視システム)や車内防犯カメラも導入。安全性を向上させる。

  • 新型車両385系(量産先行車)と、既存の383系が並ぶ。385系(量産先行車)の車体側面にシンボルマークも

  • 報道公開で振子試験の実演も行われた

新型車両385系(量産先行車)のデザインコンセプトは「信濃・木曽・美濃地区の『豊かな自然と文化の調和』」。エクステリアは「アルプスを翔ける爽風(そうふう)」をテーマに、アルプスの山並みを颯爽と駆け抜ける様をイメージしたデザインとなっている。両先頭車を非貫通タイプとし、中央本線の車窓を前面展望で味わう旅も演出する。

シンボルマークは8両中4両(1・3・6・8号車)に2カ所ずつ、1編成あたり8カ所に配置。緑のグラデーションは「信濃・木曽・美濃地区の森林」、緑を基調とした大きなカーブと3つのラインは「沿線の針葉樹」、オレンジのカーブは「国内最速で曲線を走行するスピード感」を表現している。将来的なホーム可動柵の設置も見据え、中央本線で活躍する315系(おもに中津川~名古屋間で運転)と車体長・ドア位置を統一しているという。

インテリアはグリーン車・普通車ともに木目調や縦のラインを多く取り入れた内装材を採用。木曽地域にゆかりのある「木曽五木」のイメージを演出している。荷棚のスペースを拡大し、全座席にコンセントを搭載したほか、グリーン車の座席に読書灯も。特急「ひだ」「南紀」のHC85系と同様、385系(量産先行車)もデッキに「ナノミュージアム」を設置した。

  • 385系のグリーン車はバックシェル式の3列シート(1列+2列)に。壁の装飾品として、岐阜県の伝統工芸品である美濃焼を採用

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    普通車は4列シート(2列+2列)

  • <!-- Original start --></picture></span>車内にナノミュージアムも<!-- Original end -->

    車内にナノミュージアムも

  • <!-- Original start --></picture></span>385系(量産先行車)の運転台<!-- Original end -->

    385系(量産先行車)の運転台

グリーン車は「優雅なプライベート感」をテーマに、JR東海の在来線で初というバックシェル式の3列シート(1列+2列)を採用。北アルプスの朝焼けと長野県花のリンドウを生地の色で表現した。室内は落ち着きを感じさせる重厚感のある色彩とし、壁の装飾品として美濃焼(岐阜県の伝統工芸品)を採用している。普通車は「自然の心地よさ」をテーマとした4列シート(2列+2列)に。室内は爽やかで明るい色彩を採用し、座席は木曽の森林を表現している。