今回の作品で印象的なのは、阪田さんだけではない。彼のもとには、どこか不器用で、社会のペースから少し外れてしまったような“はぐれ者”たちが集まってくる。彼らに対しては、「皆さん憎めない、かわいらしい方ばかりですよね」と感じながら、2時間遅刻してきてしまう女性スタッフには、「私が上司だったら、たぶん怒っちゃうだろうなと思いました(笑)」とも。
それでも彼女は、仕事を完璧にこなす一面を持っており、「やっぱり人間は、いいところもあれば悪いところもありますよね。そういうのを全部、阪田さんは大きな愛情で包み込んでいらっしゃるので、その関係性がすごく素敵だなと思いました」と受け止めた。
後編には、感情で動いてしまい、阪田さんらを困らせてしまう人が登場するが、志田自身にとって他人事ではなかった様子。
「(ドラマや映画の撮影現場で)監督やプロデューサーさんに何かを伝える時は、撮影全体を一回ストップさせてしまう状況にどうしてもなってしまうので、感情で動かず、ちゃんと時間がある時にタイミングを見て伝えようとか、周りを見て動くことが大事だなと常に意識しています。ただ、どうしても感情で動いてしまうところがいまだにあるので、今回ナレーションを読みながら映像を見て、自分に言い聞かせるきっかけにもなりました」
今回の作品は、猫や保護活動の物語であると同時に、人と人との距離感、自分の感情との付き合い方を見つめる時間にもなったようだ。
「かわいい」だけでは済まされない命への責任
志田自身、動物を飼った経験はないが、「友達の家のワンちゃんと一緒に遊んだり、戯れたりして、癒やされています」とのこと。しかし今回の作品は、動物を“かわいい存在”として見るだけでは済まされない現実を考える機会にもなった。
「ただ単に“かわいい”という気持ちだけで動物は飼ってはいけないんだと思います。命を預かることなので、しっかり自分がお世話できるとか、そういう環境を整えてからではないといけないということを、すごく感じました」
