• WBCのパブリックビューイングに参加する増井孝充さん (C)フジテレビ

    WBCのパブリックビューイングに参加する増井孝充さん (C)フジテレビ

増井さんの話から、かつてのアイドル時代を自然と振り返った渋谷。グループで音楽番組に出れば、16人のうち自分が映るのは「本当に2~3秒」。一瞬のウィンクや決め顔で勝負するメンバーたちがいる中で、「私はそれが結構苦手なタイプで…」と苦笑いする。

その代わりにたどり着いたのが、バラエティという「長い尺で自分らしさを伝えられる場所」での戦い方だった。

「それこそ、“センター”になるには“100年に1度の美少女”みたいなビジュアルが必要なんですけど、自分はそっちじゃないなってだんだん気づいて。人と話すことで笑っていただけることが自分も好きだったし、お笑いも元々好きだから、“人となり”とか個性を出していけば、いつかトップに行けるんじゃないかなと考えるようになりました。得意なことに集中して、楽しいことを探し続けた結果が今の自分につながったのかなと思います」

そして、元アイドルならではの視点でこう続けた。

「そう考えると、今回の増井さんって、もしかしたらアイドルに向いてるかもしれないですよね。マインドは(笑)」

番組の中では、カメラの裏側でも「助監督」さながらに動き回る増井さんの姿が。それを受けて渋谷が明かしたのは、かつて先輩に贈られた言葉だ。

「“まず、周りの人をファンにできない人が、テレビの前の人をファンにできないよ”と言っていただいたんです。だからスタッフさんやご一緒する皆さんに、“この子また呼びたいな”って思ってもらえる人でいようと。それが派生してやっと外に届くのかなと自分でも思ったので、そういうことは大切にしてきました」

ツッコミ加減の難しさも…初めての『ザ・ノンフィクション』語り

『ザ・ノンフィクション』の語りは初挑戦となった渋谷。ナレーションの仕事を多く経験してきたぶん、その違いに最初は戸惑いもあったという。

「普段のナレーションは自分が思ってるより2~3個テンションを上げて、声も明るめで、言葉をつぶだててしゃべるみたいな感覚なんですね。でもドキュメンタリーの"語り"はすごくゆっくりで、本当に人の耳や心にスッと入っていくような速度とテンションじゃないといけない。ツッコミを入れる場面でも“なんでやねん!”みたいな感じではなくて、その加減がすごく難しかったです」

その上で、「番組を見ている人の代弁である言葉を届けたいけど、温かくもいたい。すごく難しいけど、やっていてすごく楽しくて、やりがいがあって、学びになりました」と、充実の表情を見せた。

今回のオファーを最初に目にした時は「スケジュールに『ザ・ノンフィクション』と入ってるのを見て、一瞬“え!? 私が密着されるのかな?”って勘違いしちゃって、ちょっとドキッとしたんです(笑)」と明かし、笑いを誘った。それだけに、「名だたる方々が担当されてきた語りに自分が呼んでいただけたことがすごくうれしかったですし、頑張らなきゃと思いました」と、晴れやかな気持ちものぞかせた。