――昨今、メイド・イン・ジャパンコンテンツが世界から注目を集めていますが、役者さんの視点から、時代劇という文化を海外に伝えていきたい思いはありますか?

佐藤:時代劇が描く時代は、日本が独自の進化を遂げていた時代だったと思います。例えばヨーロッパの中世の表現がリアル寄りの方向に行く中で、日本は浮世絵みたいな“二次元寄り”の表現があったりするじゃないですか。そういう日本にしかない文化が多いと思うので、伝えていかないと消えてしまうと思うんです。だから、古き良き日本の歴史を伝える努力は必要だと思います。

――佐藤さんはご自身が作品の脚本・演出を手がけることもありますよね。

佐藤:日本は色彩感覚が独特だと思っていて、“色を愛でる”文化がある。そんな日本人の色使いの力強さや繊細さ、美しさを、1月から上演している『二十五億秒トリップ』でも表現しています。

山谷:昔はテレビをつければ時代劇がたくさん放送されていましたが、今は興味を持った人にしか届きにくくなってきたと思います。いつか「時代劇」という言葉自体を知らない世代が出てくるんじゃないか。時代劇をたくさん経験されてきた先輩方も、この先現場を離れていくことになると思うので、次の世代にどう届けるのかと考えると、自分の体を使って知識をもっと得て「伝える努力」を諦めてはいけないですよね。私のような20代後半、30代前半の世代は特に強く意識したほうがいいと思います。

2025年は「着物を着る役をたくさん演じたい」と目標を掲げてスタートを切ったのですが、その理由は30代になった時に時代劇を自由にできるようになっていたいということだったんです。所作やセリフの言い回しもまだ勉強中なので、経験を積んで、良い30代を迎えられたらと思います。