――今回は、社会で理不尽な苦しみを背負う夫婦に清左衛門が希望の明かりを照らす物語ですが、おふたりがこれまでの人生で“希望の光”になったものがあれば教えてください。
山谷:小学生くらいからavexの音楽が大好きで、音楽の力は大きいなと思っていました。6年生でこの仕事を始めたころは、倖田來未さんの「walk ~to the future~」という曲を聴きながらオーディション会場に向かっていました。今、自分がavexに所属して18年くらいになりますが、ホームでもあり、自分に希望を与えてくれた場所でもあります。
佐藤:私は両親ですね。いろんなことを教えてもらったし、物心つく前から武道を習わせてくれて、そのおかげでアクションや所作ができることにつながっています。人生いろんなことがあり落ち込むときもあるけど、「両親が生きているうちは生きないとな」と思うこともあるので、希望の光というか、拠り所みたいな存在なのかなと思いますね。
――ご両親の言葉で印象に残っているものはありますか?
佐藤:自分が役者をやりたいと思ったきっかけでもあるのですが、父親に「俺は普通の人生を歩んできて面白くなかったから、お前は普通の人生を歩むなよ」とよく言われていました。ハイボールを飲みながら毎回言うんです(笑)
――今のご活躍に対し、どんな反応がありますか?
佐藤:喜んでくれています。母親は素直に感想を言ってくれますが、父親は寡黙なのでそういうことはないです(笑)。でも、私が役者を目指し始めたタイミングで、父親も新しいことを始めまして、何だかんだ言って面白い人生を歩んでいるんじゃないかと、個人的には思っています。
実際に一番うれしい贈り物は…
――今作では、友助がはなえを励まそうと贈り物をするシーンがありますが、ご自身ではどんな贈り物をされますか?
佐藤:贈り物って難しいですよね。趣味嗜好がすごく大事だし、喜ばれる可能性もあれば、「おぉ…」となる可能性もあるじゃないですか。迷った末に、昔、後輩の誕生日にPayPayで送金して「これで好きなもの買ってくれ」と言ったことがありました(笑)
山谷:それが一番うれしいかも(笑)
――時代ですね(笑)。山谷さんはうれしかった贈り物はありますか?
山谷:マネージャーさんが神社巡りが好きで、各神社のお酒をプレゼントしてくれるんです。私は普段インドアで旅行にあまり行かないのですが、そのお酒を飲むと旅行した気分になって豊かな気持ちになりますね。
――夫婦が共に苦難を乗り越えようとするお話でもありますが、ご自身が誰かと苦難を乗り越えたり、助けてもらった経験はありますか?
山谷:東日本大震災のときに地元(宮城県)にいたのですが、ライフラインが全て止まって東京へ来ることもできず、隔離されたような状況になって、「一人では何もできない」ということを改めて感じました。何かを乗り越えるためにはやはり誰かが必要で、私は家族やご近所の方に手を差し伸べてもらったんです。災害に限らず、普段過ごす中でちょっとした悩みや壁にぶつかった時も、人に助けてもらいながら今を生きていると感じます。
佐藤:小学校1~2年生の頃なのですが、女の子が目の前で泣いていて、氷が張った川の上に傘を落としてしまっていました。それを取りに行こうとしたら、川の真ん中で氷が割れて溺れてしまって。人けのない場所だったのですが、たまたま通りかかったおじさんが引き上げて助けてくれて、それが運命の分かれ道だったなと今でも思います。「捨てる神あれば拾う神あり」で、九死に一生を得ました。意外と人生って、そう簡単にどん底にはいかないのかもしれないなと思いましたね。



