1月4日からNHK BS/BSプレミアム4Kで放送されるBS時代劇『浮浪雲』(毎週日曜18:45~ 全8回 ※初回のみ19:00~)で主演を務める俳優の佐々木蔵之介。本作はジョージ秋山の名作漫画『浮浪雲』が原作。佐々木が演じる主人公・浮浪雲は、人にも物にも執着せず、誰からも不思議と好かれる風変わりな男だ。幼少期に原作を読み、オファーを受けて「そうそう巡り合える役ではない」と感じたという佐々木に、演じる雲の魅力や俳優業への思いなど話を聞いた。
本作の舞台は、幕末の品川宿。問屋場「夢屋」の主人で、女物の着物をまとい、髪をおでこの前で結んだ風変わりな男・浮浪雲は、日々を気ままに生きながらも、誰よりも深く人を見つめ、いつの間にか人々の運命を優しく動かしてゆく……という内容。
小学生時代に原作漫画を読んでいたという佐々木。通っていた歯科医院の待合室にあった原作を手に取り、没頭していたと振り返る。
「『雲さんって面白いな』と。子供ながらに、ちょっぴり大人になれた気がしていたんです。だから、あの『浮浪雲』をNHKが時代劇でドラマ化すると聞いた時、この時代劇は純粋に見てみたいな、と思ったんです。雲役でお話をいただいて、この役は確かにそうそう巡り合える役ではないし、ぜひ、と思いました」
演じる雲は、飄々として掴みどころがないが、不思議と人を惹きつける魅力のあるキャラクター。佐々木は、自身との共通点は「お酒を飲むところぐらい」と笑いつつ、雲への憧れも口にする。
「働かず、お酒を飲んで、お姉さんに声かけて、家の金をちょろまかして……でも信頼が厚いというか、家族も結束しているし、みんなが好きだ、という。『そんなやつおる?』みたいな(笑)。そんな、ちゃらんぽらんな姿でも心根には熱い思いを持っている。それが彼の求心力なんだろうなと思います。人を対等に見ているし、信じている。ふらふらしているけど、たぶんまっすぐ見ているんでしょうね」
そんな雲を演じるにあたって、意識したのは「力が抜けている」ことだったという。
「雲は飄々として掴みどころがないので、力が抜けている感じを作らなければいけない。そこは腐心しましたね。本当に力を抜いた芝居じゃなくて、抜けてなきゃいけない。なかなか難しいんですけど。時代劇の場合、腰を落として歩くんですけど、彼はふらふら、ふらふらしていますし(笑)。そういうところからなんとなく入って、監督とも話を重ねて試行錯誤しながら作っていった感じがします」
雲は、これまでに演じてきた役の中で「明らかに特異な役」でもあったと佐々木。そんな雲役は、佐々木にとってどのような経験になったのか。
「光栄な、いい経験をさせてもらったなと思っています。あんな人物を体感させてもらったことはありがたいな、と。類まれな、唯一無二なキャラクターですからね」

