数々の賞を受賞し、略称『ふてほど』が「ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に選ばれた2024年1月期のTBS系金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』。1月4日にはスペシャルドラマ『新年早々 不適切にもほどがある!~真面目な話、しちゃダメですか?~』(21:00~)が放送される。再び主人公・小川市郎を演じた阿部サダヲにインタビューし、『ふてほど』の反響や俳優業に対する思いなどを聞いた。

  • 『不適切にもほどがある!』主演の阿部サダヲ

    『不適切にもほどがある!』主演の阿部サダヲ

「好きなことをしていていいというのはありがたい。幸せです」

『ふてほど』は、昭和のおじさん・小川市郎(阿部サダヲ)が1986年から令和の時代へタイムスリップし、令和では“不適切”なコンプライアンス度外視の発言を炸裂させ、コンプラで縛られた令和の人々に考えるきっかけを与えていくタイムスリップコメディ。スペシャルドラマでは、連続ドラマのその後を描く。タイムトンネルで好きな時代に行けるようになった市郎は、娘・純子(河合優実)の未来を変えるため再び立ち上がり、今度は令和だけでなく、さらなる未来にも過去にもタイムスリップし、行く先々で人々をかき回していく。

主演の阿部は数々の話題作に出演し、2019年にはNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で主演。そして2024年は『ふてほど』が大ヒットし、昨年はNHK連続テレビ小説『あんぱん』出演も話題となった。

自身の活躍ぶりに、阿部は「うれしいです」と笑顔を見せる。

「『ふてほど見ていました』といろんな人から言われるので、すごく影響があったんだなと。日帰りのロケ番組に出演した際に、現地の人から名前ではなく『不適切』って言われましたから(笑)。そうやって認識されているんだって思いました」

デビューから33年。55歳の今の俳優業に対する思いを尋ねると、「好きなことをしていていいというのはありがたいです。俳優を選んでよかったなと。幸せです」としみじみと話す。

「俳優になる前に1回就職もして、何をやっていいかわからずふらふらしていた時期もあって。俳優になってからの方が時間が経つのが早いです。ふらふらしていた20代前半の方が長く感じます。それまでは全然反省とかしなかったのですが、役者を始めてから『あのセリフはこういう風に言った方がよかったな』と反省したり、いろいろ考えるようになったので、この仕事が好きなんだろうなと思います」

『ふてほど』現場で芽生えた目標「子供にも知ってもらえる俳優になりたい」

俳優としてずっと大切にしていることは、“見る側”の視点だという。

「自分がお客さんとして見て楽しいかどうか。僕はテレビが好きなので、自分が見る側になって『テレビ面白いな』と思えるものになっているかというのは考えています」

俳優の仕事から離れたいと思ったことは一度もなく、年齢を重ねてよりやりがいを感じているそうで、先輩俳優の姿からも刺激をもらっているという。

「年を重ねていくと、その年代の役ができるようになるので、楽しみが増えますよね。70代でもバリバリやられている先輩もいるので頑張ろうと思います」

また、「若い俳優さんとご一緒したときに、『阿部さんの作品を見て俳優になりたいと思ったんです』という人が出てくるようになって、そういうのもうれしいなと感じています」と喜ぶ。

2026年の抱負を聞くと、「あまりこうしたいというのは毎年ないですけど、今まで通りやって皆さんに忘れないでもらえたら」と答え、続けて「若い世代にも受け入れられるように頑張りたい」と話した阿部。

「『不適切』の1話を撮っていたときに、ロケ現場で遊んでいる子供たちに『俳優さんですか?』って言われたんです。それがすごくショックで、もっと頑張ろうと。だから『不適切』も頑張れたのかも(笑)。子供さんにも知ってもらえる俳優になりたいです」と、『ふてほど』現場で芽生えた目標を語ってくれた。

■阿部サダヲ
1970年4月23日生まれ、千葉県出身。1992年、舞台『冬の皮』でデビュー。近年の主な出演作に、映画『シャイロックの子供たち』(23)、金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』(24)、連続テレビ小説『あんぱん』(25)、ドラマ『しあわせな結婚』(25)、舞台『大パルコ人(5)オカタイロックオペラ雨の傍聴席、おんなは裸足…』(25)など。また、バンド「グループ魂」では“破壊”の名でボーカルを務める。

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