芸人たちの熱量を象徴するエピソードが、ヨネダ2000の企画『ヨネダ2000の2000の寝坊対策』。寝坊対策に悩む人たちのためのライフハックを紹介するという内容だが、「正直、私たちは世界観がつかみきれなかったのですが、ご本人たちが“どうしてもこれがやりたいんです!”と一歩も引かなかったんです」(もり氏)と押し切られることに。
プレゼン用のVTRを撮るロケに同行しても「ピンときませんでした」(同)というが、収録本番にスタジオで流すと大盛り上がり。「ここで“ああ、こういうことだったのか”と、ようやく理解できたんです」(同)と、芸人の脳内が具現化される瞬間に立ち会った。
以前、月亭方正を取材した際、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ)の企画会議で松本人志の出すアイデアが、会議中はおろか、ロケが終わってもポイントを理解できなかったものの、放送を見て初めて面白さが分かる企画が何回もあったという話をしていた。
肥後氏は「手探りで作り始めたものが、いざ形になった時にすごく魅力的になるというパターンは、まさに芸人さんが考える企画ならではだと思います。AIが出すようなそれらしい整った企画よりも、“本当に大丈夫か?”と心配になる企画のほうが出来上がってみると圧倒的な爆発力があるし、今回は芸人さん自身の“好き”や“偏り”から入った企画ばかりなので、それぞれの“らしさ“がすごく出ている。しかもその個性を“一気見”できるのが醍醐味です」と、今回の番組の見どころを解説した。
90分番組の予定が急きょ2時間に拡大
今回の番組のもう一つの特徴が、審査員と提案者が質疑応答でディベートする「クラウンタイム」というコーナー。通常のお笑い賞レースであれば、点数を入れた後に講評が行われるが、「これはネタプレゼンではなく、番組プレゼンなので、プレゼン後のリアクションや質疑応答まで含めての審査にするべきじゃないかということで入れました」(杉浦氏)と演出した。
このディベートは、審査員だけでなく、他の出場芸人も参加してくることになり、スタジオが白熱する展開に。収録時間は、約5時間にもなった。
当初は90分番組での編成を予定していたが、「ディベートでの小ボケや細かいやり取りを泣く泣く削ることはできますが、プレゼンは段取りを追って説明しているので、切るところがないんです」(杉浦氏)ということで、急きょ2時間番組に拡大。このフレキシブルな対応も、BSよしもとならではの強みだ。


