俳優の横浜流星が江戸のメディア王にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎を演じる大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)の最終回が14日に放送された。脚気の病に倒れながらも、仲間と共に書をもって世を耕し続けた蔦重。横浜は、食事断ちに加え、水断ちもして弱っていく蔦重を演じたという。チーフ演出の大原拓氏が撮影の裏側を明かした。

  • 『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』蔦屋重三郎役の横浜流星

    『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』蔦屋重三郎役の横浜流星

脚気になってからも出版業への熱意は衰えず、仲間たちと新作を生み出し続けるも、病に蝕まれていった蔦重。巫女の姿で現れた九郎助稲荷(綾瀬はるか)に死のお告げを伝えられ、そこから妻・てい(橋本愛)や仲間たちに囲まれながら最後の時間を過ごした。

大原氏は「脚気がどういう風に弱っていくのかというのは、お医者さんの取材メモなどを共有し、どちら側の脚を悪くしようか、そのためにはどういう風にしていこうかという話し合いをしていきました」と横浜とのやりとりを説明。

「脚気は最終的にやつれていくので、そういったところはご本人も意識して、食事断ちだけじゃなく、水断ちもして、最後の方はボクサーのように落としてこられてました。胸元や顎のラインなどだいぶ違います」と横浜の減量ぶりを明かす。

そして、それまでの蔦重については「横浜さんがちょっと太らせてくれていたんです。役のためにご飯を食べて」と増量させていたそうで、「そこからどんどん落としていってくれた感じですね。弱っていく瞬間は、撮影としては1週間とか2週間で表現しないといけなかったんですけど、その中でも弱っていくところに向けて作り込んでいってくれました」と語った。

そんな横浜について、大原氏は「とにかくストイック」だと言い、「そこは(以前から)全く変わりないですけど、1人の人物を長いこと演じるというのは初めてでしたし、そこの責任感とか、表現していく様が変わっていったと思います」と現場で感じた変化に言及。

臨終シーンでクランクアップを迎えたそうで、「1年間、その人物になりきった上でどういう風に終わるかということへの取り組み方だと思います。表面的にもちゃんと演じるし、弱っていく声の出し方も含めてきっちり研究しているというか、自分でイメージをちゃんと持った上で演じてくださった気がします」と横浜の真摯な役作りを称えた。

(C)NHK