――W主演を務めた“私”役の草川拓弥さんの印象はいかがでしたか?

“彼”が胸の内をさらけ出すシーンがあって、そこで体当たりでぶつかっても、“私”の感情のまま受け止め、捉え、返してくれたので、とても感謝しています。だから、草川さんも“気持ち”を優先してやっているんだというのが分かったんです。感情をぶつける“彼”と違って“私”はどちらかというと受け止める役なのですが、それを全うしてくれました。

――だからこそ、樋口さんも自分なりに解釈して思うままに演じることができたということでしょうか。

そうだと思います。段取りやテイクごとに全く違う感情が出てくるのに、ちゃんと返してくれるんです。それと、目を見ると本気で伝わってくるものってあるじゃないですか。例えばケンカの時、言葉はきついけれど目に涙が溜まっていたら「つらいんだな」と分かるように。草川さんはお芝居でその心の奥にある感情を体現していたのが、本当にすごいと思いました。

仕事は仕事として頑張り、プライベートは楽しく

――今回は撮影を終えて動けなくなったというお話もありましたが、そのように役に深く入り込む仕事をされるにあたって、心の健康を保つためにされていることはありますか?

僕にとって友達は大切な存在です。力まず一緒にいられる友達と過ごすとどんなに疲れていても、すぐに疲れが取れますね。仕事は仕事として頑張り、プライベートは楽しくと、今はうまくできています。

――樋口さんは、ご自身の心に正直なタイプですか?

すごく正直だと思います。嫌なときは顔に出るし、楽しいときは楽しい(笑)。心に素直に生きている気がします。

――『こころ』の放送にあわせて、日本映画専門チャンネルではこれまで出演されてきた映画やドラマ、バラエティが特集放送されます。

自分が関わってきた作品を特集放送していただけるのは、すごくありがたいですし、うれしいです。これから、僕のことを知りたいと思ってくれる人が増えたらいいなと思っています。ぜひたくさんの方にご覧いただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

●樋口幸平
2000年11月30日生まれ、兵庫県出身。22年にスーパー戦隊シリーズ『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』で主人公・桃井タロウ/ドンモモタロウに抜てきされる。その後ドラマ『体感予報』でアジア圏にも人気が広がり、『離婚弁護士 スパイダー』『MADDERその事件、ワタシが犯人です』『恋フレ ~恋人未満がちょうどいい~』、映画『ネムルバカ』などに出演。現在、出演作『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』が放送中。