唐沢寿明が「(泣き虫な役の演技が)すごくいい」と称賛

――ドラマの記者会見にも伺ったのですが、唐沢さんが「まだ2、3シーンしか撮ってないけど、(泣き虫な役の演技が)すごくいい」とおっしゃっていました。

うれしいです。できるだけ、気持ちが自然に動いて涙が出るように意識しています。その場で感情が高まるまで少し時間をいただいてしまったんですが、周りの方々が見守ってくださったおかげで、きちんと気持ちを作ることができました。

――倉科カナさんとは、ドラマ『バントマン』(東海テレビ・フジテレビ系)でも共演されていましたよね。

倉科さんは本当に素敵な方です。シリアスなシーンが多い中でも、待ち時間にはいつも現場を明るくしてくださいます。僕が(セリフを)勢いよく言うシーンで間違えてしまったときも、「大丈夫、大丈夫! もう1回いこう!」と笑顔でフォローしてくださって、本当にありがたかったです。

唐沢寿明からもらったアドバイス

――会見中も、倉科さんの優しさがあふれ出ていました。

そうですよね! 倉科さん、本当に優しいんですよ。そして、唐沢さんはやっぱり圧倒的です。唐沢さんは役柄的にも、僕のシーンを傍(はた)から見てくださることが多くて、段取りを見た後に、「ここはこう組み立てるといいかもしれないね」と具体的なアドバイスをくださるんです。

それを自分なりに解釈して膨らませていくうちに、演じながら自分でも変化を実感できました。プレッシャーもありますが、それ以上に刺激をいただける現場で、日々成長させていただいています。

――唐沢さんからのアドバイスはどのようなものだったんですか?

「(正木くんのような)感情的な人を表現しようとすると、どうしてもセリフが速くなりがちだけど、見ている人からすると流れてしまうこともある。だから、たっぷり間(ま)を取ったり、伝えたいところで速度を上げるのではなくて、セリフを立たせる方向に持っていくといいと思うよ」と、最初にアドバイスをいただきました。

アクションを予定していたシーンもあったのですが、「ここは芝居だけでいこう」と唐沢さんが提案してくださって。その時は正直、「自分の芝居で大丈夫かな……」という不安もあったんですけど、そう言っていただいたからには、やるしかないなと思いました。

(そのシーンは)何度かチャンスをいただいて、自分としてはまだまだですが、少しでも気持ちが届いて、見てくださる方の印象に残ったらうれしいです。

■プロフィール
阿久津仁愛(あくつ にちか)
2000年12月23日。栃木県出身。2014年、「第27回 ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」の準グランプリを受賞し、芸能界デビュー。2016年、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンで主人公・越前リョーマ役に抜擢され、注目を集める。以降、舞台を中心に映像作品でも活躍。ドラマ『コーチ』(テレ東)が放送中のほか、舞台『千と千尋の神隠しSpirited Away』韓国公演(2026年1月7日〜3月22日)を控える。