16日からスタートするドラマ『地獄は善意で出来ている』(カンテレ:毎週木曜24:15~、フジテレビ:同24:45~ ※第1話放送直後からFODで先行配信)で主演を務める草川拓弥。舞台は、前科を持つ6人の男女が更生のために参加する「特別支援プログラム」で、とある場所に集められた参加者たちは人生をやり直すために合格を目指すが、その裏には恐ろしい計画が隠されていた……というヒューマン・サスペンスだ。

メインダンサー&バックボーカルグループ・超特急のメンバーとして活躍するだけでなく、近年、ドラマ『みなと商事コインランドリー』や『SHUT UP』で注目を集めるなど、俳優としても成長著しい草川。カンテレ初主演作となる本作への想い、30代を迎えた一人の俳優としての今の気持ち、そして未来への展望を聞いた――。

  • 草川拓弥 撮影:辰根東醐

    草川拓弥 撮影:辰根東醐

ジェットコースターのような展開「必死についてきて」

――まずはこの作品の企画やタイトルを聞いたときの感想を聞かせてください。

すごいタイトルだなと思いました。脚本を読んでも、なかなかこう……ネタバレにつながってしまいますけど、すごく興味深い展開で。僕が演じる高村樹という男は前科があるという設定なんですが、どういう展開になっていくのかな?と。

――タイトルだけでは内容をなかなか想像しにくいですよね。

全く想像つかなかったですね。でも、自分はミステリーとかサスペンスとかそういう系がすごく好きなので、その主人公を演じることができるんだと思うとワクワクしました。

――過去に過ちを犯し前科を持つ高村樹という役は、どのようにご自身で捉えていますか?

そうですね……僕が演じる樹がどういう思いで日々を過ごしているのかなと考える時間が有意義でしたし、同時に苦しいな、という感情にもなりました。

経験してきたことではないので、いろんなものを調べたり知識を得たりとかしながら役を形づくった感じです。

――樹の心理、心境についてはどうですか?

自分と比べて境遇は全然違えど、共感できるところはありました。しっかりと芯のある人物だなと思ったし、ただただこれが欲しいんだ、という気持ち一つでプログラムに挑んでいる姿勢も、脚本を読んでいてスッと入ってくるような感覚がありました。

――本作の魅力や見どころについて教えていただけますか。

後半になるにつれてどんどん明かされていく事実に視聴者のみなさんが共感するのか、はたまたどう思うのか。見てくれた人もそのプログラムに一緒に参加するような感覚を持つんじゃないかなと思います。展開がジェットコースターのように速いので、必死についてきてほしいですね。

罪を犯した人に更生するチャンスを与えるべきか

――ところで、草川さん個人としては一度失敗した人、罪を犯した人に更生するチャンスは与えられるべきだと思いますか?

(少し考えて)…撮影に入る前、脚本を頂いた段階で結構大事なテーマの一つだなと思っていたんですよ。まずベースとして当たり前なんですけど、罪を犯すことは絶対にダメだなとは思っていて。

――確かにそうではありますね。

この作品を通して一つでもいいから答えが出せたらいいな、出るんじゃないかなと思って、そこに対する期待感を持ちながら現場に挑んでいます。でも……難しいですよね。

――そう簡単に答えがでない分、引き込まれるドラマになりそうですね。

犯罪は犯罪ですし、ダメだっていうのはもう大前提です。けれど、社会から切り離されて今まで関わってきた人がいなくなるわけではない気もしていて。今まで気づけなかった、そばにいてくれた人の大切さに改めて気づくこともあるのかなと思います。