東海テレビ・フジテレビ系土ドラ『介護スナックベルサイユ』(毎週土曜23:40 ~24:35)が11日にスタートする。主人公・上杉まりえ役を演じる宮崎美子が、“年齢を重ねるメリット”を語った。

  • 『介護スナックベルサイユ』場面カット

    『介護スナックベルサイユ』場面カット

年齢を重ねて変化した考え方

――このドラマは“人生100年”も背景にあります。年齢を重ねるメリットは?

無理をしないといいますか、見栄を張ったり、いい格好しようとしなくなるんですよ。そんなことしてもできないことも分かってるし、「これは自分にできる」「もうちょっと頑張ればここまではできるかもしれないけど、できるふりをすることはない」と思うと楽だし、それがある種の余裕になる。

若いときはね、自分もそうでしたけど、負荷をかけて頑張って伸びていく時期ってあるじゃないですか。その状態を、今は余裕を持って見られるようになる。「頑張れ」「いやいや、そこまでしなくても、もうちょっと肩の力抜いてもいいんじゃない」と自然に言えるようになる。そうなれたらいいなとは思います。

――若い頃は宮崎さんもモヤモヤされたことも?

若い頃はやっぱり自分のことがよく分かってなかったから、無駄に人と比べてしまったり。(年齢を重ねると、)だんだん自分のいいところも悪いところも分かってくる。それが年を重ねるってことなのかな。それは逆に自由になるってことだと思うんですよ。無駄に焦ったりもしなくなるし、人間、頑張ればなんでもできるわけじゃない。私、頑張っても三段跳びは跳べないし、オリンピックには行けない(笑)。

でも若い頃って、同年代にすごい人が出てくると、「私、何やってるんだろう」と思ったりしちゃうんですよね。ちょっと大げさに言うと。でも、だんだん「私はこの仕事で一歩一歩進んでる」と分かってくる。

(役者の仕事は)「こういう役をやりたい」と思うことはありますが、持って生まれた姿形だったり、いろんな条件がありますよね。物語の中にそれにぴったり合う役がなければ、出演機会もない。やっぱり選ばれる立場なので、機会を待つ。いつもいい状態で機嫌よくいるっていうことかな、なんて思ったりしています。

――介護スナックについて、宮崎さんは「安心して楽しめて、元気になって帰っていただける場所」だとおっしゃっていました。宮崎さんにとって、元気をもらえる場所は?

私は仕事の現場に行けることが今は本当に楽しみだし、元気のもとです。いろんな年代の人と同じ立場で話ができて、同じものを作り上げることができるっていう幸せな仕事を選べたなと思っています。だから、ずっと続けていけたらいいですね。

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