9月29日にスタートする連続テレビ小説『ばけばけ』(NHK総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で、ヒロインの松野トキを演じる高石あかり(高ははしごだか)。撮影開始から約半年が経過した今、「小さい頃から朝ドラのヒロインが一番の夢だった」という高石に、朝ドラヒロインへの思いや演じる松野トキとの共通点などを聞いた。
113作目の朝ドラとなる『ばけばけ』は、松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々を描く物語。小泉セツがモデルのヒロイン・松野トキを高石、小泉八雲がモデルの夫のレフカダ・ヘブンをトミー・バストウが演じ、脚本はふじきみつ彦氏が手掛ける。
セツと八雲という実在した夫婦をモデルに、怪談を愛する2人の何気ない日常を描くが、高石は、トキを演じるうえで、セツが著した『思い出の記』という本を参考にし、八雲に対するセツの思いを、本から知っていったという。
「『思い出の記』を読んで、2人の空気感をできるだけ想像して……ヘブンさんのことがどれだけ好きで、愛して守ろうとしていたのか、そのセツの心を大事にしようと思いました。本が本当にすてきだったので、読みながらお芝居しています」
演じるトキには“強さ”も感じたという高石。「かっこいい人間」だと、トキへのあこがれも口にする。
「トキは『人は人、自分は自分』と思っている人。なかなかそうは思えないし、自分の気持ちを相手に分かってほしかったり、共感してほしかったり、相手の気持ちが理解できなくて受け入れられなかったりすることって、たくさんあると思うんです。でも、トキは相手の気持ちを一回、理解したうえで、『でも、自分は違うな』とか『私もそう思う』と考えることができる人。私もそうなりたいと思いますし、かっこいいなと思う。誰かを尊重できる強さと、自分を守る強さがあり、かっこいい人間だなと思います」
トキは、民話や昔話などを聞くのが大好きな松野家の一人娘。つらいことがあるといつも母のフミにねだって、怪談を話してもらうという人物だ。トキについて「落ち込んでいる時間も大切だけれど、その前にやらなければいけないことが目の前にあって、ただそれをやるしかない、という考えが根っこにあるのかなと思います」と高石。そんなトキの性格は、自身と「すごく似ている」と明かす。
「お芝居をするうえでは、役というものが最初にあり、普段なら『その役が何を考えるか』を考えるんですが、今回はトキがあまりにも自分に近くて、それは今までにない経験でした。自分を重ねてしまうというのは今までにあまりない感覚ですが、トキとして、自分として見るからこそ、また違った生々しさのようなものがお届けできたらいいなと思います」
そんな高石自身にも楽観的な一面があり、人生で時にぶつかる“壁”は「いいこと」だと捉えているという。
「壁にぶち当たっていたとしても、その壁は、自分にとって“いいこと”だと思っているから、気がついたら壁になっていなくて……。楽観的な部分もあるので、壁だったり悲しいことだったりは、すべて自分にいい影響を与えてくれる存在だと思っています」

