連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)の最終回が26日に放送され、半年間にわたる物語が完結。終盤ではRADWIMPSによる主題歌「賜物」が本編を彩った。最終回で流れた「賜物」は、初お披露目となるオーケストラバージョンで、楽曲を手掛けた野田洋次郎の提案で新たに制作されたという。その誕生秘話を制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサーに聞いた。

  • 連続テレビ小説『あんぱん』最終回の場面写真

    連続テレビ小説『あんぱん』最終回の場面写真

112作目の朝ドラとなる『あんぱん』は、漫画家・やなせたかしさんと妻・暢さん夫婦をモデルに、何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでを描く愛と勇気の物語。暢さんがモデルのヒロイン・朝田(柳井)のぶ役を今田美桜、やなせたかしさんがモデルの柳井嵩を北村匠海が演じた。

最終回ではタイトルバックが流れず、ラスト4分弱のところから、初お披露目となる「賜物」のオーケストラバージョンが本編を彩るというサプライズがあった。最後に響いた「命を生きよう 君と生きよう」という歌詞。どちらも命について描いた『あんぱん』と「賜物」が重なるラストとなった。

いつものタイトルバックには入ってなかった「命を生きよう 君と生きよう」という歌詞は、のぶと嵩の物語を最後まで見終えたからこそ、より響くものになったのではないかと倉崎氏は語る。

「1週や10週まで見ていただいた時の捉え方と、2人の人生を最後まで見ていただいてからの歌詞の受け取り方は変わってくると思っていて、最後の歌詞も最終週が終わった今だからこそより深く伝わるものがあると思うので、ぜひ改めてフルでも聴いていただきたいです」

また、オーケストラバージョンの制作は野田洋次郎自らの提案だったと明かす。

「毎日放送される『あんぱん』の物語に感化してくださって、この作品にさらに寄り添うことができるのではという想いを持って、オーケストラバージョンを制作してくださりました。本編で使えるかわからないけれども、洋次郎さんの想いを大切にしたく、『ぜひ』とお願いしました」

そして、編集室で映像に乗せてみたらバチッとハマり、最終回の本編で採用することに。倉崎氏は、オーケストラバージョンの「賜物」を用いた最終回で改めて物語と楽曲の重なりを感じたという。

「『賜物』と物語がリンクして、最後の歌詞と『あんぱん』のメッセージ性がものすごくハマったなと。洋次郎さんは、台本だけでなくやなせさん関連の資料も読み漁ってくださっていましたが、先を見据え、深いところまで考えて曲に向き合ってくださっていたんだなと改めて思いました」と、野田の『あんぱん』への深い愛情と理解に感謝していた。

(C)NHK