9月に入り、暦の上では秋を迎えましたが、まだまだ日差しの強い日が続いています。そんな今、「なんとなくだるい」「疲れが抜けない」と感じていませんか? その疲れの一因が、実は“日焼け”にあることをご存じでしょうか。

資生堂の研究で、紫外線を浴びた肌は疲労を感じやすく、回復にも時間がかかることが分かってきました。そこで今回は、資生堂研究員で薬学博士の勝山雅子さんに、紫外線と疲労の関係について伺いました。残暑の季節を健やかに過ごすための紫外線対策や、「日焼け疲れ」を防ぐ工夫、ケア方法、要チェックです!

■紫外線を防がないと、キツいしツラいし疲れる!?

専門家の解説を聞く前に、まずは紫外線の心身への影響を調べたデータをご紹介しましょう。

健康な成人男女16名を「日焼け止めを塗ったグループ※」と「日焼け止めを塗らないグループ」に分けて、屋外でシャトルラン形式の運動を15分間で4セットを行い、その後の筋肉痛や疲労感などを測定し比較したものです。
※資生堂のSPF50、PA++++、スーパーウォータープルーフタイプを使用

  • 日焼け疲れ

図のように、日焼け止めを塗らずに紫外線を浴びたグループは、そうでないグループと比べ運動中にキツさを感じやすく、運動後の筋肉痛もツラいという結果となりました。

■専門家に聞く「日焼け疲れ」とは?

――まず、「日焼け疲れ」とはどのようなものなのでしょうか?

薬学博士・勝山雅子さん(以下、勝山さん):猛暑の時期、多くの方が「なんとなくだるい」「疲れが取れない」といった“夏バテ”を感じます。その要因には、暑さによる睡眠不足や、エアコンと炎天下の気温差で自律神経が乱れることなどが挙げられます。ところが最近の研究で、夏の疲れには「日焼け」も大きく関わっていることが明らかになったのです。

――研究でわかった日焼けによる疲れとは、具体的にはどんなものですか?

勝山さん:冒頭にあるデータでわかるように、紫外線を浴びた(日焼け止めを塗っていない)人は、そうでない人に比べて運動中にキツさを感じやすく、運動後の筋肉痛も強くなります。また、日焼けで肌が赤くなっている人ほど疲労感が強く、回復にも時間がかかります。これは屋外の運動だけでなく、日常生活にも当てはまります。つまり、紫外線は肌への負担だけでなく、心身の不調にもつながっているのです。

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――肌への負担だけではなく、疲労感にも関わってくるのですね。普段から気をつけた方がいいものでしょうか?

勝山さん:ビジネスシーンでは、外出が少ない日や在宅勤務のときに油断しがちです。しかし紫外線は窓ガラスを通して室内にも入ります。そのため、このような日はSPF30+以上の日焼け止めをおすすめします。

また、レジャーやスポーツなど長時間紫外線を浴びるときは、SPF50+・PA++++といった高い防御効果のある日焼け止めを使うことが大切です。

――在宅勤務の日の紫外線対策は盲点でした! では、「日焼け疲れ」を防ぐためには、どうすればよいのでしょうか?

勝山さん:完全に紫外線を避けることはできませんが、つばの広い帽子や日傘、長袖、サングラスなどで「物理的にカット」しつつ、日焼け止めをしっかり活用することが重要です。

――もし「日焼け疲れ」を自覚したら、どう対応すればよいですか?

勝山さん:紫外線を浴びた肌は軽いやけどの状態です。まずは冷やしてほてりを鎮め、化粧水でたっぷりと水分補給をしてください。さらに、ビタミンA・C・Eを含む食事をとり、十分な睡眠を心がけましょう。放置すると疲労が長引き、パフォーマンスの低下にもつながります。


紫外線による「日焼け疲れ」は、気づかないうちに私たちの体に影響を与えています。だからこそ、ちょっとした工夫で紫外線を防ぎ、ケアを習慣にすることが大切です。残暑も自分らしく心地よく過ごして、元気に秋を迎えましょう。