ジャガー240のこまごました問題に対処|『Octane』UKスタッフの愛車日記

『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。今回は1968年ジャガー240に乗るアンドリューが登場。ジャガーは無事に冬眠から覚め、気になる部分はあるものの、調子もそれなりに良いようだ。

【画像】スピードメーターの異音や不調も対処完了!(写真3点)

この冬に限っては、ジャガー240の調子を保ったままで冬を越すことができた。エンジンはほぼ毎週で暖機していたし、天候が良い日には近場を何マイルか走らせることもできた。

その結果、このジャガーは、暖かい季節に入ってからも何の問題もなく過ごせている。ジャガーのスペシャリストであるジェイミー・ギボンが、昨年秋にキャブレターのリビルドを見事にやってくれたおかげで、発進も加速もまったく引っかかることなくスムーズになった。 長い間この車を悩ませてきた、走りにばらつきがある問題。これは、前オーナーが大金をはたいてレストアをしたにもかかわらず手放した理由だったのではないかとさえ思えた問題。それが、ついに解決したようだ。

冬の間に、他の厄介な問題にも対処した。 ホーンが勝手に鳴ることがあったのだが、これはちょっとした配線の不具合であることが判明し、すぐに解決。それが大正解だった。というのも、まさに次のドライブでジャガーが角を曲がった瞬間に、ろくに確認もせず急に人が道から飛び出してきたときにホーンを鳴らすことができたのだから。

もうひとつの問題は、スピードメーターだった。この車を購入した当初、ダッシュボードの裏からカチカチという音がしていた。持ち込んだ整備工場でスピードメーターのケーブルを交換してもらい、異音は止まったのだが、しばらくすると今度はスピードメーター自体が動かなくなってしまった。そこでまたジェイミー・ギボンが助けに来てくれた。元のメーターの修理をノッティンガムのスピードグラフ・リッチフィールド社に依頼している間は、一時的な代替品を取り付けてくれた。分解して再度組み立て直したにもかかわらず、スピードメーターはちゃんと46,663マイルという元の走行距離の数値になっている。費用は、たったの175ポンドだった。

今後取り組むべき課題としては他にも、動く気配のない当時物のラジオやヒーターがある。ただ、ラジオを聞くよりもジャガーのエンジン音のほうが心地よいし、冬の長旅はなさそうなので、ヒーターも必須ではない。あとは、三角窓のフレームに取り付けたミラーがゴムのシーリングに隙間を作ってしまい、風切り音の原因となっていることも気になっている。

でも、これらは些細なことにすぎない。本当に大切なことは、このジャガーが走りたくてうずうずしているということだ。この車を見た人のリアクションから得られる喜びは言うに及ばず、予期せぬ出会いや会話も楽しみだ。 先日もグラスゴー大聖堂の近くに駐車していたら、スペイン人のツアーガイドが一生懸命建物の解説をしていたのに、客の半分くらいがこの車に気を取られていて、ちょっと笑ってしまった。

文:Andrew Ralston