「将来の“なりたい自分”がまだわからない」という悩みを抱えるみなさんに、いろいろな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。

今回は、劇場アニメ『ベルサイユのばら』や『KING OF PRISM』シリーズのアシスタントプロデューサーを務めている、株式会社エイベックス・アニメーションレーベルズの三枝千紘さんにインタビュー。

現在の仕事やこれまでのキャリア、さらには学生時代の経験や就活のヒントまでお話を伺いました!

プロフィール:三枝 千紘さん

アニメ制作のアシスタントプロデューサー業務を担当。映像・音楽パッケージの仕様決定やスケジュール管理を行う。製作委員会など社内外の関係者との調整、契約等の管理、スタッフ・キャストのやり取りも担う。

INDEX

現在のお仕事内容 アシスタントプロデューサーになるために、努力したこと どんな学生時代を過ごされていたのでしょうか 内定を確信していた会社に落ちたときの対処法 業界研究で注意深く見ていたこと ガクチカでアピールした点
社会人編

――自己紹介をお願いします!

エイベックス・アニメーションレーベルズに所属している三枝です。エイベックスの中でも主にアニメーションや実写映像の制作をおこなっている会社で、わたしはアニメ作品のアシスタントプロデューサーを務めています。

――現在のお仕事内容を教えてください!

アニメのアシスタントプロデューサーとして、アフレコや本読みといったクリエイティブな部分と、製作委員会の関係各社との契約や要件の調整といったビジネス的な業務の両方を担当しています。現在は、劇場アニメ『ベルサイユのばら』や『KING OF PRISM』シリーズのアシスタントをしています。

――1日の大まかなスケジュールを教えてください。

日によって全く異なりますが、忙しい時だと、会議が毎日3~4時間ほど入ることもあります。残りの時間は電話やメールのやり取りを行いますが、レコーディングや声優さんのアフレコの立ち合い、舞台挨拶などで、1日中外にいる日もあります。平均すると週に1,2回くらいは外で働き、残りの3,4日はデスクワークをするようなイメージです。

――アニメの制作会社とエイベックスのような会社との仕事の違いは何でしょうか?

アニメの制作会社はクリエイティブ面や制作物に対して責任を持つのに対し、エイベックスのようなメーカーはよりビジネス側に深く関わる仕事をしています。

――異動前に担当していた映像配信の営業のお仕事について教えてください!

以前の部署には丸3年間在籍していました。そこでは、国内の映像配信サービスに、自社で制作した映像作品を営業として売り込む仕事をしていました。直接の担当ではありませんでしたが、例えばNetflixやU-NEXTなどのサービスが取引先になります。また反対に、自分たちが運営しているサービスに作品を買い付ける、調達の仕事もしていました。

――前の営業の仕事をしているときから、アシスタントプロデューサーになりたいという思いはあったのでしょうか?

はい、入社当初から制作に関わる仕事をしたいと考えていたため、定期的に周囲へ希望を伝えていました。

――アシスタントプロデューサーになるために、努力したこと、工夫したことはありますか?

会社が希望を尊重してくれる環境だったことが大きいと感じますが、わたし自身もアピールしなければと、営業の部署にいるときからアニメの企画書を作って提出するなど、制作部門の仕事に意欲を示していました。

――今の仕事でやりがいを感じるときは?

自分も含めて、多くの人が関わって仕込んでいたアニメの情報が解禁され、それを見たお客さんが想像以上に喜んでくれたときに、やりがいを感じます。

――ご自身のモットーである「0より1!なんでも勉強!」について日々意識していることを教えてください!

今は部署が変わったばかりで、学ぶべきことが多いと感じています。新しい環境ではいろいろなことを質問できるので、ただこなすのではなく、積極的に質問し、勉強し、経験を積むように心がけています。

学生時代編

――どんな学生時代を過ごされていたのでしょうか?

特別なことをしていたわけではなく、一般的な大学生活を送っていました。広告研究会という5人規模の小さなサークルに所属し、研究室では美学を勉強していました。1〜2年生の頃は大学主催の就活イベントに年1回ほど参加し、インターンについての知識を得ていました。

――就活のモチベーションの維持方法について教えてください。

落ち込むこともありましたが、部活や受験勉強のような感覚で取り組みました。たとえば、ESを書かなければならないのにやる気が出ないときは、外出して無理やり書くなど、環境を変えて強制的に取り組む工夫をしていました。

――内定を確信していた会社に落ちてしまったときはどのように切り替えましたか?

わたしは、泊まり込みのインターンシップに参加していた会社に落ちてしまった経験があります。そのときは、社員さんがメンターとしてサポートしてくれていたので、落ちた理由を相談しつつ、次に活かせるように気持ちを整理しました。 また、最終面接で落ちた会社もありましたが、大本命の会社では無かったこともあり、よい経験だったと前向きに捉えることで、気持ちを切り替えることができました。

大学生時代のモチベーショングラフ

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――業界研究や説明の際に注意深く見ていたことはありますか?

業界研究で他の人とは違う視点で見ることを意識しました。たとえば、アニメの作品自体を語れる人は多くても、「アニメ×ビジネス」について話せる人は少ないのではないかと考え、その分野の専門書を読んだり、その分野の研究者のX(旧Twitter)やnoteをチェックしたりしていました。

また、コロナ禍でオンライン面接が始まりだした時期に就活していたため、対面の説明会では人事の方に名刺をもらい、連絡するなどして印象を残す工夫もしていました。

――好奇心旺盛な性格が今の仕事に生きている部分はありますか?

担当作品が必ずしも自分の元々知っている作品とは限らないので、好奇心を持って調べ、ファンの気持ちになって考えるために、自分の性格が役立っていると感じています。

――学生時代の経験が仕事に役立っていることはありますか?

アニメや漫画、2.5次元舞台などをお客さんの視点で楽しんでいたことが、そのまま知識として活きていると思います。就活の話題になるかも!?と、経験を積む目的で作品を観ることもありました。

――自己PRを書く際、印象に残りたくてキャッチコピーをつけていたとのことですが、詳しく教えてください!

橋本環奈さんが「1000年に1人の逸材」と言われていたことにちなんで、「1000人に1人の逸材、三枝です」と自己紹介したり、短時間で印象に残る言葉を考えていました。

――志望動機について工夫した点を教えてください!

他の学生と被らず印象に残ること、自分の言葉で伝えることを意識していました。エイベックスではアニメのビジネスと制作をやりたいと伝えるためのキャッチーなフレーズとして「お前をアニメ廃人にしてやろうか」・・・という野望を叶えたいと書きました(笑)。

――ガクチカについて意識してアピールした点はありますか?

とりあえず書いてみたり、アプリを使ったりして、いろいろな人に添削やアドバイスをもらいました。特に、業界が近い経験として課外授業で演劇を作るプログラムに携わっていた事や、広告研究会のサークル活動について話していました。

また具体的な数字を入れて話せるものがよいと思ったので、自分が作った広告で集客が伸びた話なども「◎倍の数字に伸びた」など具体例と一緒に取り入れました。

――ご自身の長所と短所はどのようにアピールしましたか?

周囲の人から言われたエピソードを話していました。家族や友達に聞いたりして、自分の長所や短所になりそうなエピソードを挙げてもらいました。

――今後の展望について教えてください!

現在はアシスタントプロデューサーとして業務を行っていますが、ゆくゆくはメインプロデューサーとして作品に関われるくらい、成長していきたいと考えています。勉強しながら、さまざまな人と話し、経験を積んでいきたいです。

取材:蒲生 杏奈(ガクラボメンバー
執筆:亀谷 凪沙(ガクラボメンバー
編集:学生の窓口編集部
取材協力:エイベックス・ピクチャーズ株式会社

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