入山杏奈が語る、ドラマ『ドッペルマリッジ』の見どころ
自身が主演を務める、現在放送・配信中のショートドラマ『ドッペルマリッジ ―夫には妻が2人います―』の見どころについて聞くと、入山はこう表現する。
「起承転結で言ったら、転転転転転……っていう。もはや承がないかもしれません(笑)」
TikTokなどで人気の短尺ドラマとして制作された同作は、そのタイトル通り、夫に“2人の妻”がいたことが明らかになったところから、怒涛の展開で物語が進んでいく。
「脚本を読んだときは、次々と何かが起こるストーリーなので、忙しいドラマだなと(笑)。現実でこんなこと起こる!? みたいなこともあるので、映像になったときにどうなるんだろう? と思いましたが、ちょうど疲れない程度に事件が起きて、もうちょっと見たいのに! ってところで1話ごとに終わっていく感じがすごく良かったです」
入山が演じたのは、森宮理香子。夫の亨に“2人の妻”がいたことが発覚した上に、自分が“愛人”だと、もう一人の妻・森宮リカコから告げられる。リカコ役を演じた川添野愛が「リカコはスイッチを切り替えるスピード感も含めて、とてもエネルギッシュ」とコメントしているように、スイッチが入ったあとのリカコの乱れ方も見どころだ。
「一般の感覚からすると、亨とリカコがあまりに振り切れていて、理香子が正論を言うだけでおもしろいんですよね。『2人とも僕の大事な人なんだ』『今まで通りに暮らしたいと思ってる』と言う亨に、『今はそういうことを言ってるんじゃないの!』というふうな当たり前のことを言うだけで、ツッコミになるのが個人的にツボで(笑)。ドラマを観てくれる人が一番共感できる立場だなと思ったので、そこは意識していました」
エンディングに対する入山杏奈の感想は?
序盤こそ、2人の妻が夫にどちらか片方を選ぶよう迫る場面があったが、このドラマは安易に、一人の男性を取り合う女性同士の対立構造にはならない。それは、理香子が自分にとってまともなキャラクターだからだろうと、ドラマを観ながら考えていた。けれども、入山の冷静なツッコミを聞いていると、理香子のことも分からなくなってくる。
「理香子がリカコにコーヒーを渡すシーンは、いつからこんな関係に!? と思いましたね。撮影中もずっとツッコんでいました。(ドラマ上は描かれていないですが、そのシーンに至るまでに)連絡先を交換して、『明日、何時集合?』みたいなやり取りもしてるはずだし! って(笑)」
そして物語は最終的に、理香子が下した決断をどう受け止めるか、意見が割れるようなエンディングを迎える。
「こういう愛の形もあるよねってことなのかも。もしかしたら、本人たちは幸せなのかもしれないし。でも私は、ああいう状況で、絶対にあの選択はしないです(笑)」
入山杏奈
1995年12月3日生まれ。千葉県出身。2010年、AKB48に10期生として加入。2014年に映画『青鬼』で初主演を務めるなど、女優としても活躍。2018年、メキシコのテレビドラマ『L.I.K.E』に出演するため、メキシコへ移住。日本との二拠点生活を送っていることも話題になった。2022年3月16日にAKB48劇場で卒業公演を行い、翌17日をもってグループを卒業した。