元プロ野球選手で野球解説者の山崎武司(※崎はたつさき)氏が5月19日、YouTubeチャンネル『【東海テレビ公式】ドラHOTpress』で公開された動画「山本昌&山崎武司 プロ野球 やまやま話『噂の“魚雷バット”を考える』」に出演。ドジャースの大谷翔平が魚雷バットを使わない理由を解説した。

山崎武司氏

大谷翔平ら長距離打者は魚雷バットをあまり使わないと予想

今回の動画では、魚雷バットをテーマにトーク。魚雷バットとは、通常のバットと比べてスイートスポット(芯の部分)が太く、先端が細い魚雷のような形状をしているバットで、ヤンキースが今季導入し、開幕3試合で計15本塁打を量産したことで話題になった。

番組で魚雷バットを使ったことのある山崎氏は、その感触について「打った分には普通のバットと変わらないんですよ、フィーリングは」と述べつつ、「プロ野球選手が打って感じることは、僕はホームランバッターはあまり使わないと思います」と予想。

さらに、「大谷翔平が魚雷を『使わない』って言ったじゃないですか。今ので満足してるっていう」と大谷の発言に触れながら、「ヤンキースのホームランがポポンって出た時って、普段そんなにめちゃめちゃ打つバッターじゃないじゃないですか」と、長距離打者ではないバッターのホームランが増えていることも指摘した。

また、山崎氏は「詰まった時にも飛ぶっていう可能性が出てくるんです」とメリットを述べたうえで、「……ですけど、ヘッドの使い方が全然普通のバットと違うんです」と、魚雷バットのデメリットにも言及。「振る時に、ヘッドがしなやかに遅れてくるんですよ、普通のバットって。これが魚雷バットになると、打った時にこのヘッドが前に入っちゃうんです。そのポイントをつかむのがすごい大変なので」「だから打ち方でしょうね。打ち方で合う人と合わない人がいると思うので」と解説していた。

【編集部MEMO】
中日ドラゴンズ、東北楽天ゴールデンイーグルスなどで通算27年間にわたり活躍した山崎武司氏。通算403本塁打を誇るホームランバッターで、本塁打王に2回(1996年・2007年)輝いている。また、史上3人目のセ・パ両リーグでの本塁打王の達成者でもある。