タレント・女優の野呂佳代が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、18日・25日の2週にわたって放送される『ボクらの丁稚物語2025~16歳 夢の行方と迷い道~』。横浜市にある家具製作会社・秋山木工に飛び込み、令和の時代に“丁稚奉公”で一流の職人を目指す若者たちを追ったシリーズの最新作だ。
2024年の春は、7人の新入社員が入社。1期先輩となる松下さん(16)と友添さん(26)にもさまざまなドラマが訪れる。野呂は「心配と希望が一気に押し寄せてきた前編でした」と振り返った。
唯一“内弟子”を選んだ丸刈りの新人に関心
過去に一度、『ザ・ノンフィクション』のナレーションを経験している野呂。かねて番組のファンと公言しており、秋山木工も記憶に残っているシリーズだったという。
厳しい修業を前に「どれだけ続くかなとか、ちょっと他人事(ひとごと)で見ているところがありましたが、今回ナレーションをさせていただくとなって、みなさんの人生を少しでも少しでも自分なりに気持ちを乗せて、表現できたらいいなと思いながらやりました」と、収録を終えてまずはひと言。
80歳を超える秋山利輝社長のもと、住み込みで5年間修業する“丁稚奉公”により、職人を育て上げてきた秋山木工は、タバコも恋愛も禁止。スマホを持つことも許されず、修業期間は丸刈りの厳しいルールを設けてきた。しかし新人が入ってきても長続きしない現状を鑑み、制度を見直し、住み込みではなく、自由な生活ができる“外弟子”制度を設けた。
2024年入社の7人の中には、それぞれに個性的な18歳の3人トリオの姿があった。
野呂は「木村くんとか、ちゃんとやろうという気持ちがすごく伝わってきました」と、“母を安心させられるように”と入社した木村さんに触れた。“もの覚えがすごく悪い”と自己評価する木村さんは、実際に入社前の第一関門である、秋山社長が掲げる「職人心得30箇条」を覚えるところから苦戦することになる。
そんな姿に、野呂は「これまで仕事をしてきた経験上、社長がおっしゃっている30箇条って絶対大事だなと思います」と自身の経験を重ねながら断言。「“明るい人から仕事に行かせてもらいます”とか、そういう言葉は自分も勉強になるし、そのことが若いみんなにも伝わったらいいなと思いますね」。前・後編を通じ、木村さんが成長していく様も見どころだ。
「印象としては、トリオ全員、しっかりしてるなと思いました。阿部くんもしっかりしてる」と野呂が振り返る阿部さんは、当初から強いやる気を見せ、入社後には丸刈りにしてさらに気持ちを前面に打ち出す。また、当初こそピアスをして今風の若者の風貌だったものの、入社日に丸刈りにしてきたのが、新人7人のうち、1人だけ住み込みの“内弟子”を選んだ兵庫さん。「兵庫くんのバックボーンというか、彼自身の持っている物語が素晴らしいなと」
静岡から上京した兵庫さんに、野呂は「お母さんが木材の会社をされていて、お兄さんが切っている。自分はその木を使って家具にしたいんだと。とても応援したい気持ちになりました」と関心を寄せ、「それぞれに感情移入できる18歳トリオだと感じました」と後編の展開に期待した。