――浩実を演じる際にどんなことを意識されましたか?
(家族キャストの中で)唯一、知世さんだけ関西出身ではないんですけど、「関西弁が難しくて」とおっしゃりながらも、本読みのときの関西弁がめちゃくちゃ素敵で、もともとのお声も素敵だし、関西弁がなんとも柔らかくて、知世さんがしゃべっているだけで全員ふわ~っとなっていて、「この空気感が欲しい!」と思ったんです。家族間でもらうならここだなと思い、知世さんの声に寄せようと意識して演じました。
――原田さんの声に寄せたポイントとしては、ふわっとした柔らかさということでしょうか?
柔らかさですね。もともと私は、大阪の中でも出身が京都寄りなので、どぎつい関西弁ではなくて、知世さんも私の本読みを聞いて、「こんなに柔らかいんだ」と思ってくださっていたみたいで。キャスティングの方に後々聞いたんですけど、家族構成で私演じる長女はお母さん似、次女はお父さん似にしたと言われて、「寄せて間違いじゃなかったんだ!」と思いました。もちろん鶴瓶さんにも寄せようと思いましたが、鶴瓶さんとは関西弁の掛け合いだけで成立すると思ったので、エッセンスを入れるなら知世さんの声だと思いました。
――鶴瓶さんとのやりとりで印象に残っていることを教えてください。
鶴瓶さんは現場でも本当にあのままで、完全なるムードメーカーというか、その場の空気を作ってくださっていました。でも、メイク前の時間などに「今、落語の勉強してんねん」「自分は落語を始めたのがほかの落語家さんより遅いから」とおっしゃっていて。何か面白いことがあったらメモされている姿も見て、すごい方だなと思いました。
――原田さんについてもお聞かせください。
知世さんに「実は知世さんの声を参考にさせていただいたんです」とお伝えしたら、私の声について「カリグラフィーの文字みたい」とおっしゃってくださって、「カリグラフィーって何ですか?」と聞いたら、西洋や中東の文字のことみたいで、なんておしゃれな表現なんだろうと。しかも「えりさんの声はすごく好き」とおっしゃってくださって、原田知世さんにそんなことを言ってもらえるなんて「一生の宝です!」って。「この声を大事にしよう」と思いました。
――役者の先輩としても刺激を受けるお二人でしょうか。
そうですね。鶴瓶さんも知世さんも全然違うタイプのお二人ですけど、なぜかそこにいると本当に夫婦で、不思議ですよね。鶴瓶さんは落語家さんでもいらっしゃって、知世さんは歌も歌っていらっしゃって、いろんな面を持っている方は強いなと改めて思いました。引き出しの種類の多さがうらやましいなと思いますし、役者以外でも幅広く活躍しているからこその自由さがあるなとすごく感じます。

