「将来の“なりたい自分”がまだわからない」という悩みを抱えるみなさんに、いろいろな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。 

今回は、学習管理アプリ「Studyplus」を提供する【スタディプラス株式会社】でディレクターとして活躍する大藤力也さんにインタビュー。アプリ開発のディレクション業務やこれまでのキャリア、学生時代の経験、さらには就活に役立つアドバイスまで、たっぷりとお話を伺いました!

プロフィール:大藤 力也さん

学習管理アプリ「Studyplus」のディレクターを担当。アプリの改善、新機能の開発について、ユーザーや各事業の要望を聞きながら、やること/やらないこと、どのような機能にするのか、いつ着手するのかを決める仕事。エンジニアやデザイナーと協力しながら、それらのリリースまでを推進している

INDEX

自己紹介とお仕事内容 スタディプラスに入社を決めた理由 これまで働いてきた中で、やりがいを感じたエピソード 「リーダーシップが武器のミドレンジャー」を自己PRに決めた経緯 長所と短所について 大学生へメッセージ
社会人編

――自己紹介と現在のお仕事内容に関するご説明をお願いいたします。

スタディプラス株式会社で、学習管理アプリ「Studyplus」のディレクターをしている、大藤と申します。仕事内容は、アプリをより使いやすくするために、どういう機能を作り、どういうところを直すのか、そして「何を、いつやるのか」を決定していく、そんなポジションになります。 

――大藤さんは、社会人歴は10年以上で、スタディプラスが4社目ということですが、これまでにどんなお仕事を経験されてきたのか教えてください。 

1社目が九州エリアの雑誌営業で、具体的には書店さんに出版物を卸す会社に勤めていました。その後「出版物を作る側になりたい」という気持ちが強くなり、音楽雑誌の編集職に転職しました。

ただ、そこは契約社員として入社したので、契約期間が3年で満了してしまったんです。 

3社目のWebコンテンツ制作会社では、いろいろな会社さんのオウンドメディア、つまりその会社の商品やサービスの価値を、記事の形にして広く伝えるという仕事をしていました。

ただ、いろいろな会社の仕事を担当しているので、どうしても「自分の会社の商品やサービスではない」という感覚があったんですよね。そこで、自分の所属する会社の魅力をしっかりと伝える仕事がしたいと思い、転職を考えました。 

――多くの転職先があった中で、スタディプラスに入社を決めた理由を教えてください。 

 スタディプラスを選んだ理由は、スタディプラスというサービスが「人の人生に大きく関われる」、それも「いい方向に向かうように手助けができる」サービスだというところに魅力を感じたからです。 

――スタディプラスに入社されてから今まで、どんな仕事を経験されてきたのか教えてください。 

 入社して最初は「Studyplus」の魅力だけでなく、勉強方法や進路決定の参考になるような情報をユーザーに伝える記事コンテンツを制作していました。

ただ「Studyplus」は、日々の学習時間を記録し可視化するのがメインの機能なので、「勉強時間が管理できればいい」という、シンプルな目的のユーザーも多かったんですよね。 その後、いろいろと試行錯誤をしたのですが、やはり難しく、部署の方針としても記事制作への注力は一旦抑えようという話になりました。 

そのタイミングで「編集というのはディレクションの仕事でもあるよね」と言われて、「アプリ開発のディレクターをやってみないか」と声をかけられたんです。それで今はアプリのディレクターをやっているという経緯になります。 

※大藤さんの社会人1年目から現在までのモチベーショングラフ

――モチベーショングラフを見ていて気になったのが、「本当にやりたかったのは雑誌編集職」という言葉です。アプリのディレクターという分野とは少し異なるように見えますが、今のお仕事でどのようにモチベーションを高めているのか教えてください。 

それはあくまで1社目で働いていたころの思いですね。雑誌編集以降の仕事も、実際に仕事をしていく中でモチベーションが自然と上がっていった、というのが正直なところです。 

当時は「雑誌編集をやりたい」と思っていたのですが、今はアプリのディレクターも同じぐらいおもしろいと感じています。編集とディレクターという仕事は、意外と共通点も多いんですよね。 

たとえば「Studyplus」は、学習記録をつけるだけじゃなく、他のユーザーとつながるSNS的な使い方もできますし、記事コンテンツも残っています。つまり「いろいろな使われ方ができる」と いう意味で、雑誌の「いろいろな記事が載っている」というところと似ているんです。 

さらに、何を目立たせるのか、どう使ってほしいのかという部分も、雑誌編集とほぼ同じ考え方なんです。だから、アプリのディレクターをやっている今も、仕事の面白さや、やりがいは雑誌編集の頃と変わらないと思っています。 

――ディレクターの仕事における取捨選択において、一番大切にしていることや、どういった基準で決めているのか教えてください。 

そこが一番難しいところなんですよね。ディレクターの一番の仕事は「何を、いつやるのか」を決めていくことだと思っているのですが、実際には使っているユーザーさんからの声もありますし、会社として「ここを伸ばしたい」という方向性もあります。

さらに、実際にそれを作ってくれるエンジニアやデザイナーからの意見や提案もあります。 そうやって、いろんな人の意見を聞いて、全部一度テーブルの上に広げるんです。そして「自分はこう思うんだけど、どうだろう?」という形で提案して、さらに意見をもらう。そういった過程を経て、最終的にはディレクターとして責任を持って決断する、という感じです。 

決め方に何か明確なセオリーを掴めている わけではないんですが、とにかく一度意見を共有して、それぞれを比較する。そして最後は自分や上司と相談しながら、責任を持って決定するという流れですね。 

――スタディプラスで働いている中で、これを大切にしているということがあれば教えてください。 

アプリはデジタルな商品ではあるけれど、人間的な思いや感情も含めて仕事に反映することが大事だと思います。 どうしてもアプリを作っていると、目の前のデータや機能だけに集中してしまいがちなんですが、その先には必ず使ってくれている人がいるんだ、ということを常に忘れないようにして仕事をするようにしていますね。 

――――これまで働いてきた中で、やりがいを感じたエピソードがあれば教えてください。 

スタディプラスでは利用者さんから直接声をいただく機会が多いんです。 もちろん「ここが使いにくいから直してほしい」といった厳しい意見もありますが、それ以外にも「このアプリを使って無事に夢が叶いました」とか「大学に合格できました」という声をいただくこともあります。 

そういうときに、自分のやっている仕事は意味があるんだとダイレクトに感じることができるんですよね。それが一番大きなやりがいだなと思います。 

――これまでの仕事で、難しかったけれど乗り越えたというエピソードがあれば教えてください。 

やっぱり一番は「アプリのディレクターになれ」と言われたときですね。編集の仕事とディレクターの仕事は似ている部分もあるとはいえ、実際にアプリを作るとなるとまったく違う知識が必要なんです。でも当時の自分は、専門知識がほぼゼロでした。 

最初は、エンジニアやデザイナーへの依頼の仕方や、コミュニケーションの取り方もわからなかったのですが、ディレクターの仕事は専門的な技術を持った人たちに頼ることだと気づいたので、わからないことは「どうやったらいいですか?」と素直に聞くように心掛けました。 

そうやってバタバタしながらも、みなさんのサポートもあり、なんとか乗り越えてきたという感じですね。 

――他にはないスタディプラスだけの魅力は何だと感じていますか? 

スタディプラスは「学習のアプリ」を提供しているというところが面白いなと思っています。社員全員が高校受験や大学受験を経てきているからこそ、みんなの中にその経験があるんですよね。 

たとえば、新卒で社会人1年目の社員なら、当時の受験事情を知っていますし、現在子どもが高校受験や大学受験をしている社員なら、今の受験のリアルな状況を知っていたり 思いを持っていたりするんです。 

だから、社員全員が具体的な意見や思いを持って「アプリをこうしたらいいんじゃないか」という話ができる。それがこの会社のおもしろいところであり、魅力だなと思いますね。

学生時代編

――新卒のときには「リーダーシップが武器のミドレンジャー」というキャッチコピーでアピールされたそうですね。これを自己PRに決めた経緯や、実際に1社目の商社でほめられたエピソードなどがあれば教えてください。

大学時代のアピールポイントは、軽音楽サークルで部長をやっていた経験だと思いました。ただ、部活動やサークルのリーダー経験だけでは、他の学生と比較したときに埋もれてしまうなと感じたんです。

そこで「自分はどういうリーダーだったのかな?」と深掘りしてみると、他と比べて楽器がものすごく上手だったり、技術で引っ張っていくタイプではなかった代わりに、全体を取りまとめて縁の下の力持ち的に働いている場面が多かったことを思い出したんです。

若い方にはピンとこないかもしれないんですが、ゴレンジャーという戦隊ヒーローの中で、リーダーは「アカレンジャー」ですよ。でも、そのサブ的なポジションにいる「ミドレンジャー」も実はすごく重要で、チーム全体を支えている。「リーダーシップが武器のミドレンジャー」という言葉なら、採用する年代の方に刺さるんじゃないかと思ったんです。

さらに、エントリーシートはとにかく目立つようにと考えて、紙を緑色にして送ったりもしました(笑)。実際にそれがどう見られたかはわかりませんが、なんとか少しでも目立とうと思って工夫した記憶がありますね。

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会員限定はここまで

――新卒のときから「志望動機を自然とつらつら書ける企業のみに応募していた」とのことですが、これについて詳しくお聞かせください。

わたしが新卒のときに就職活動をしていたときは、業界や業種を絞りきることができませんでした。だから「どこに応募すればいいんだろう?」という状態で、気持ち的には何百社でも応募してしまいそうなくらい、ちょっとブレブレだったんです。

ただ、いざエントリーシートや履歴書を書こうとすると、なかなか筆が進まない会社もあったんですね。そこで、「まず簡単に下書き程度でいいから志望動機を書いてみよう」とやってみたんです。そのとき、すらすらと志望動機が書けたら「これは自分が本当に行きたい会社なんだろうな」と感じて、そういう会社には改めてしっかり清書して書き込む、という流れで進めていました。

――新卒のとき、ガクチカをどうやって決めていったのか教えてください。

たとえばアルバイトで「こういう働き方をしたよ」とか、大学の勉強の中で「こういうことに興味を持って、こういう勉強をしていたよ」とか、とにかく思いつくことをどんどん書き出していきました。その中から何個か候補を挙げておいて、応募する会社や事業内容に合わせて、1つ選ぶようにしていました。

自己PRの「サークル部長」という軸をメインにしつつも、面接で追加で話せるものがあったほうがいいと思って、いくつかストックを持っておくようにしていましたね。

――長所と短所について、長所は自己PRやガクチカとは別のポイントを書くように工夫されたとのことですが、短所についてはどのように見つけていったのか教えてください。

まずは長所と同じように、短所も思いつく限り全部書き出していきました。そして、短所を正直に挙げた上で「どう工夫して乗り越えているのか」とか、「その短所が見方によっては武器になるんじゃないか」というように話すようにしました。

たとえば「物事をじっくり考えすぎる」といった短所があったとしても、「その分、しっかり準備ができる」「慎重に物事を進められる」という強みに変えるような考え方です。

短所は嘘をつかず正直に出しつつ、前向きに伝えるようにしていましたね。

――最後に大学生へメッセージをお願いします。

わたしの経歴を見ていただければわかるように、いろいろと転職をしてもなんとかなります(笑)。実際、こうして今もわたしは元気に働いていますし、そこはお伝えしたいですね。

もちろん1社目というのは大事ですし、当時の同期とは今でもつながっているので、とても大切だなと感じる部分もあります。ただ、それでも「なんとかなるよ」という気持ちも大事かなと思っています。

だから、あまり悩みすぎずに「ここに飛び込んでみようかな?」と思った会社に、思い切って挑戦してみるというのも大切なことかなと。もちろんしっかりと考えながらにはなりますが、楽しみながら就活を進めていってもらえたらいいなと思います。

取材:蒲生 杏奈(ガクラボメンバー 
執筆:田中 妃音(ガクラボメンバー
編集:学生の窓口編集部
取材協力:スタディプラス株式会社

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