松岡昌宏が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『家政夫のミタゾノ』の第7シリーズ(毎週火曜21:00~)が放送スタート。シリーズ初の試みとして行われた「新人家政婦役の募集オーディション」で見事、役をつかみ取った久間田琳加が、新人家政婦・大門桜役で同作に参加する。
インタビューでは、「コメディをやりたい」と考えていたときに運命的なタイミングで訪れたオーディションや、「好きなことに熱中してしまう部分」が似ているという役柄についても言及。さらに「ステップが1つ上がった」という2024年を振り返りつつ、2025年に挑戦したい“意外なこと”を明かしてくれた。
映画『顔だけじゃ好きになりません』をきっかけにコメディ作品に意欲
――今回『ミタゾノ』シリーズ初のオーディションで新人家政婦・大門桜役を勝ち取りました。オーディションにはどういった経緯で参加されたんでしょうか?
これまでラブコメ作品をやらせていただいたこともあったんですが、「来年はコメディ作品に参加できたらいいな」と思ったいたタイミングで、オーディションの存在を知って、「絶対に受けたい!」と思っていました。「絶対にやります!」と意気込んで参加しました。
――コメディ作品に興味があったのは何かきっかけがあったんでしょうか?
今まで参加してきたコメディ作品が楽しかったというのが、大きいかもしれません。私自身も割と明るいタイプなので、自分にも近い気がしていて。映画『顔だけじゃ好きになりません』(3月7日公開)を2024年の夏に撮影していたんですが、この作品がこれまで参加したラブコメ作品のなかでも“ラブ”より“コメ”が強かったんです(笑)。その撮影を経験して「コメディ、もっとやりたいかも!」と思っていたら、願ってもないタイミングで今回のオーディションの話がきたんです!
――運命的なタイミングでオーディションに参加して、見事に役をつかみ取ったんですね。久間田さん自身にも近いキャラクターを演じることが多いコメディですが、演じていて楽しいのはどういった瞬間でしょうか?
台本をいただいてから、「ここでこうやって監督をびっくりさせたい!」と考えているときがいちばん楽しいです! もちろん、現場で変わることもあるんですが、そういった中で「こうしたい」「この動きをつけたい」と考えるのが楽しい。コメディを通してアドリブや足していく作業を楽しんでできるタイプなんだという気づきもありましたし、自分が思っているより、「私って明るいんだな」と思えるきっかけにもなったので、ある意味、自分の内側にある性格を引き出してくれたジャンルかもしれません。
父も大好きな『ミタゾノ』に出演「いいサプライズになった」
――まさに新境地を開いてくれたジャンルなんですね。そんな中で出演が決まった『ミタゾノ』はお父様もお好きだそうで。
父親は「俺の方が(『ミタゾノ』が)好きだ!」と言いますけど、私の出演したい気持ちのほうが強かったと思います(笑)! オーディションの存在は親には言わずにしていたので、受かったという報告をしたときは、「わぁぁぁ!」とびっくりしながら喜んでくれて、いいサプライズになったなと(笑)。
――自分の好きな作品に娘が出るなんて夢みたいなことですし、いい親孝行ですね! オーディション中の手応えはいかがでしたか?
オーディション用の台本をもらった時は、「やりたい気持ちは絶対に私が一番」「気持ちは誰にも負けてない!」という謎の自信があって、「よし! やってやる!」という感じだったんですが、審査が進んでいくにつれ、「ここまで来たからには……」と緊張してしまいました(笑)。
――気持ちが強いだけあって緊張感も。オーディションに臨む前に準備したことはあったんでしょうか?
もともとこれまでの『ミタゾノ』シリーズも観ていたんですが、「TELASA」会員になって改めて観直しました(笑)。あとは、オーディションの段階では桜のキャラクターについては詳しく伝えられていなかったので、いただいた台本を読んで自分で演出をつけてから、オーディションに挑みました。
主演・松岡昌宏は「兄貴」オフショット撮影で交流
――そこでもコメディを通して培った“足していく”作業が役に立ったんですね。実際の撮影についてもお伺いしたいのですが、現場はどんな雰囲気ですか?
長く続いているシリーズ作品なので、現場の空気感はどんな感じなんだろう? と思っていたんですが、松岡(昌宏)さん含めスタッフの皆さんも本当に温かい。例えるなら親戚一同が集まった空気といいますか、初参加の私でも監督に積極的に「こうしたいんですけど、やってみていいですか?」と意見を言える現場です。これまでもそういう風に作ってきたんだなと感じられましたし、現場で緊張してしまうことはゼロでした。それくらい溶け込めやすい雰囲気で、失敗しても全然恥ずかしくない空気なので、ありがたいです。
――主演の松岡さんがそういう空気を作ってくださっているんですか?
松岡さんと伊野尾(慧)さんが、同じ家政婦(夫)として一緒に動く時間が多いのですが、お二人とも会話を作ってくださるんです。なのであっという間に『ミタゾノ』の世界観に入り込めました。松岡さんがいろんな方から“兄貴”と慕われている理由がわかります(笑)! 私も心の中で「兄貴っ!!」といつも叫んでいて、会話をリードして現場の雰囲気を作ってくださるのは松岡さん。私がオフショットを撮っているときにも、「違うよ! もっとこう撮った方がいいんだから」と撮影してくださったり、お話だけではなくコミュニケーションを取って下さいます。
深すぎる“ちいかわ”愛「目が血走っています(笑)」
――初参加の久間田さんからすると、とても嬉しいですね。今回演じた大門桜は久間田さんから見てどういうキャラクターですか?
家政婦として家庭内の出来事を勝手に事件にしたりする捜査好きなところがかわいい子です。猪突猛進で少し子供っぽいというか、演じていて童心に帰る感じがあります。好きなことに熱中してしまう部分は私ともとても近いですね。私は「ちいかわ」がすごく好きで「ちいかわ」の話をしていると止まらなくなってしまって……グッズを集めているときはもう目が血走っています(笑)。
――今も「ちいかわ」という言葉が出てきて、ギアが上がった感じが……(笑)
熱量すごいです!! いつもグッズを買うために11時にサイトを開いて闘っています……! 本当にすぐ売り切れちゃうので!! いつもご飯を食べるお皿とかも「ちいかわ」ですし、どんぶりやビールのジョッキ、コップ、れんげも「ちいかわ」です(笑)。うちに来た人は引くと思うし、怖いと思います……(笑)
――本当にお好きなんですね(笑)。家のお話が出てきたので関連して家事についてもお伺いしたいです。今回、家政婦役を演じられましたが、久間田さんご自身は家事は得意ですか?
家事は全然好きじゃなくて……頼めるならミタゾノさんに来てほしい!
――そうなんですね! 中でも得意な家事は……?
猫じゃらしみたいなホコリ取りなら……(笑)
――では、いちばん苦手なのは?
洗濯、皿洗い……全部です!!! でも料理は洗濯とかよりは楽しめるかなと……(笑)。料理は作れば自分の食べたいものを食べられるというゴールがあるのでがんばれます。
――それこそ、「ちいかわ」の食器を使うために料理をしたりすることも?
それはテンション上がります! でも食器を出しているときがいちばん楽しいんですよね(笑)。
ステップアップの一年を経て2025年は「インプットもできる年に」
――先ほどもお話しいただきましたが、2024年は映画にドラマにと忙しい日々を過ごしていたかと思います。振り返ってみてどんな一年でしたか?
ものすごく充実していました。コメディをやりたいと思えたきっかけに作品に出会えたこともそうですし、学園モノ打破ではないですが(笑)、少し大人な役をいただくことも増えてきて、女優業としても演じる役柄のステップが上がった一年だったなと思います。
――確かに2024年は社会人の役柄なども演じられていました。
2024年はお仕事が充実していた分、アウトプットの方が多かった年でした。あまり自分の時間を作れずインプットする時間がなかなか取れなかったので、2025年はパワーアップした姿で皆さんの前に出てこられるようにしたいなと! 自分の時間も大切にして、映画館に足を運んだりしてインプットもできる年にしたいなと思います。
――インプットする期間がないとアウトプットもできないですよね。パワーアップした2025年の久間田さんが挑戦したいことはありますか?
実はアクションにも興味があって! もともとクラシックバレエもやっていたこともあって、コメディもそうなのですが体を使って表現することが好きなんです。意外だと思われるんですけど、アクションをやりたいなと思っています。
実は『私たちが恋する理由』(テレビ朝日系)の撮影のときに共演の佳久(創)さんに「どうやったらアクションに出られますか?」と聞いたこともあって(笑)。佳久さんには「出たいの!?」と驚かれてしまって、「もっといろんなところで言っていった方がいいと思うよ!」とアドバイスをいただきました。私はアクションをやるタイプに見えないと思うので、メディアの皆さまの力を借りて発信していこうと思います(笑)。
■久間田琳加
2001年2月23日生まれ、東京都出身。ファッション誌『nicola』(新潮社)でモデルデビュー。現在は『non-no』(集英社)専属モデル。TBS系ドラマ『ブラザー・トラップ』(23)、映画『おとななじみ』(23)、映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』(23)で主演を務めた。テレビ朝日系ドラマ『家政夫のミタゾノ』第7シリーズ(毎週火曜21:00~)に出演中。