昨年末には「mixi2」がサービス開始…ITジャーナリストが“新しいSNS”の活用術を指南「“Xに代わるもの”というよりは…」
山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。1月14日(火)の放送では、ITジャーナリスト・三上洋(みかみ・よう)さんが登場。X(旧ツイッター)に替わるSNSの使い方や、Xの今後について解説してくれました。

(左から)パーソナリティの山崎怜奈、三上洋さん

◆ここ数年にリリースされた“多様なSNS”

れなち:XのようなSNSが、ここ数年でかなり出てきましたよね。

三上:そうですね、特に「mixi2(ミクシィツー)」は“Xに替わるもの”として研究され、かなり準備をして昨年12月16日(月)にサービスがスタートしました。このSNSはコミュニティが強いのが特徴です。

れなち:「Threads(スレッズ)」(アメリカ・メタ社が立ち上げた短文投稿型アプリ)は、現在どうなりましたか?

三上:言い方は悪いですが、自分語りのおじさんやおばさんが集まる感じに……(笑)。長文の投稿ができるし、Xのような妙なアルゴリズムもないですが、とにかく自分語りをする人ばかりになってしまい、それが目立ってしまっています。

近年、次々と新しいSNSが発表されていますが、それらは“Xに代わるもの”というよりかは“違う機能がある”というイメージで考えるといいと思います。それぞれに特徴があり、それぞれにコミュニティがある。そこを使い分けていけばいいと思いますね。

◆誹謗中傷は増えるばかり?

れなち:Xでは近年「インプレゾンビ」(閲覧数が多いほど収益が上がる仕組みを利用した悪質な投稿)が問題になったり、誹謗中傷の大元の場所になったりするじゃないですか。これはずっとこのままなのでしょうか?

三上:インプレゾンビの問題は改善されてきていて、リプライのところでお金が発生しない仕組みに変更されたので、だいぶ減りました。しかし、その仕組みをまだ誤解しているインプレゾンビがいるので、まだ少し残っている状態です。

れなち:Xが誹謗中傷の場になってしまうのは、変わらないのでしょうか? これって、プラットフォーム側の問題だと思うのですが。

三上:オーストラリアやイギリス、フランス、アメリカの一部の州は、年齢制限やアルゴリズムの規制など、規制をかけ始めていますが、残念ながら、プラットフォーム側が逆にいってしまっている。その理由は、トランプ政権に(X社の)イーロン・マスクが入ってくるからです。

れなち:そこが関係してきますか。

三上:イーロン・マスクは「すべての規制は“悪”。アメリカは自由な市場で育ってきたのだから」と言っています。それがXの問題を助長していて、誹謗中傷などの対策がおろそかになっています。

トランプ側も規制を緩める方向で、さらに、そのタイミングでメタ社のトップが「運営するSNSのファクトチェック(情報の正確性・妥当性を検証する行為)をやめる」とアナウンスしました。これまで、フェイクニュースを防止する対策として、Facebookなどに投稿されている内容を第三者機関が確認していたのですが、それをやめると。

れなち:大事な役割だったのではないのですか?

三上:重要です。ところが(ファクトチェックする際に)偏りが出ないように複数の機関を使うため“コスト的に無理がある”ということでやめるそうです。

れなち:持続可能な手段がないものか、考えちゃいますね。

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<番組概要>

番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。

放送日時:毎週月~木曜 13:00~14:55

パーソナリティ:山崎怜奈

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/darehana/