だがご当地、会津喜多方市に行くと、「普通のラーメンと麺が違う!」と力説された。そしてお店の数が多く、「街並みと一体化している」と主張する人も。
喜多方市は人口約4万人だがラーメン提供店は90軒もある。人口1万人あたりで比べると、全国第1位のまさにラーメン王国なのだ。
「縮れてないとラーメンはダメ」「まっすぐの麺なんてそうめん食ってるようなもの」とお客さんもこだわりが強い。
喜多方市内の製麺メーカーで、他の麺とのと違いを聞くと「水分が多い多加水麺です」とのこと。するとスープを吸わないのでは?「それで縮れ麺にしてスープを絡めさせています」
なるほどねえ。
飯豊山からの伏流水をたっぷりふくませて独特のツルモチ感を出し、手もみで縮れさせている。
お客さんに醤油じゃないのか問い詰めても「塩ラーメンも喜多方ラーメン」と平然と答える。
別のお店では「お待たせしました。味噌ラーメンです」と味噌味まで登場。醤油ラーメンこそが喜多方ラーメンじゃないの?
「醤油だけで勝負してる店はないかも」とお客さんが言うのだけど、なんか話が違わないか?
喜多方ラーメンは醤油のイメージではとお客さんに聞くと「考え改めたほうがいい」と叱られてしまった。
喜多方ラーメンはおよそ100年前、中国から渡ってきた藩欽星(ばんきんせい)さんが考案した支那そばがルーツと言われている。それにしてもなぜ喜多方ラーメンは全国区になったのか。喜多方市役所に新設された喜多方ラーメン課で、課長の瓜生昭彦さんに聞いてみた。
ケンミンSHOWの日常食だったラーメンが有名になり、ラーメンによる町おこしの先駆けとなったのだ。