ゆうちょ銀行で硬貨の取り扱いに手数料がかかるようになり3年が経過しました。久しぶりにゆうちょ銀行を利用する、という人もいると思いますので、いま一度、硬貨の入金にかかる手数料について確認しておきましょう。
◆ゆうちょ銀行の硬貨取扱料金<窓口>
2025年1月現在、ゆうちょ銀行の窓口での硬貨の取扱手数料は次のようになっています。入出金いずれの場合も101枚以上になると手数料が発生します。
2024年3月までは、51枚以上で手数料が発生していましたが、現在は100枚まで無料となっています。
都市銀行や地方銀行でも、窓口で硬貨を入金した場合、ゆうちょ銀行と同水準の手数料が発生しますが、銀行内ATMで営業時間内に硬貨の入金を行うと、多くの場合手数料は発生しません。
◆ゆうちょ銀行の硬貨取扱料金<ATM>
では、ゆうちょ銀行や郵便局に設置されているATMで硬貨を入金した場合はどうなるでしょうか。
ゆうちょ銀行のATMでは、硬貨1枚から手数料が設定されています。払戻し(出金)も1枚から手数料が発生します。
◆20万円分の100円玉を口座へ入金すると、手数料はいくらになる?
20万円分の100円玉を口座へ入金した場合の手数料を計算してみます。
20万円分の100円玉……2000枚
1000枚:1100円
1001枚以上:500枚ごと550円……550円+550円
硬貨取扱料金(窓口)合計:2200円
20万円に対して、2200円の手数料がかかることになります。率にすると1.1%です。ご参考までに、ゆうちょ銀行の通常貯金利息は0.1%です。
ATMで入金した場合の手数料も計算してみましょう。
1回の上限100枚:330円(1回の取り扱い枚数が100枚)
2000枚あるので、20回繰り返す:
330円×20回=6600円
硬貨取扱料金(ATM)合計:6600円
硬貨を預け入れるならATMより窓口がお得なことが分かりました。しかし、2200円でも大きな負担であることに変わりはありません。手数料を少しでも抑えたい場合は、以下の方法も検討してみましょう。
・こまめに預け入れる:ある程度の枚数になったらこまめに預け入れることで、手数料のかかる枚数を減らせます
・他の金融機関を利用する:都市銀行や地方銀行では、ATMで硬貨を無料で預け入れられる場合もあります
・硬貨をそのまま使う:毎日の買い物用、非常用などの資金として、硬貨のまま保管しておくのも一案です
◆おわりに
今回の記事で、ゆうちょ銀行における硬貨取扱料金についてご理解いただけたでしょうか。硬貨を預け入れる際は、手数料をしっかり確認し、今回ご紹介した方法を参考に、ご自身にとって最適な方法を選択してください。
文:井上 陽一(ファイナンシャルプランナー)
大学卒業後、保険・不動産・会計業界を経て「金融商品や保険等の販売をしないファイナンシャルプランナー事務所を作ろう」と独立。福岡県を拠点に、実務経験に裏付けられた提案力で、家計や企業経営の改善を行う。
文=井上 陽一(ファイナンシャルプランナー)