元プロ野球選手で野球解説者の高木豊氏が9月27日、YouTubeチャンネル『高木 豊 Takagi Yutaka』で公開された動画「日本ハムが6年ぶりのCS確定!! 3年で戦う集団を築き上げる新庄監督の手腕とは?」に出演。日本ハム・新庄剛志監督が万波中正にもたらした成長について語った。
万波中正の外野守備時の送球に注目
就任から3年目となる今季、CS出場とリーグ2位を決めた新庄監督。多くの選手も育てており、とくに万波は攻守の要に。2023年は141試合で打率.265、25本塁打、74打点でベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得。今季も活躍を見せている。
その万波について、高木氏が注目したのが外野守備時の送球。2023年には23試合、ファーストの守備を経験した万波だが、高木氏は「外野から万波が内野に来て、ファーストをやる。わかってるんだよ、できないというのも、新庄監督は。そんなのうまくなんかできるはずがないと」「でも、『お前いい外野手になるんだったら、内野の気持ちもわかれ』と。ゴロの捕り方も勉強になる」と解説。
その上で、「だからすごい捕り方もうまくなったよね」「そしたら万波は、決してノーバンで投げようとしなくなった。これなぜかわかる? カットマン(内野の中継)で投げるんだよ。そしたらバッターランナーがセカンドに行きづらい」という成長を語った。
さらに、高木氏は「万波は肩が強い、だからひとりで投げたがる。これは相手チームもわかっている。だから、バッターランナーに対して『万波がバックホームに入ったら走れ』という指示が出せないんだよ、カットマンの高さに来るから。カットマンに捕られたら、バッターランナーがアウトになっちゃうから。決して(ひとりで)投げない。だいたいワンバウンドで投げてくる」と、相手チーム側の目線からも、万波の守備面での変化の影響を説明していた。
【編集部MEMO】
横浜大洋ホエールズ、横浜ベイスターズ、日本ハムファイターズなどで活躍した高木豊氏。1985年、当時の監督である近藤貞雄さんの発案で、加藤博一さん、屋鋪要氏、高木氏というチームの俊足打者が1番、2番、3番と並ぶ「スーパーカートリオ」を結成したことでも知られる。現役引退後は、アテネオリンピック日本代表内野守備・走塁コーチや横浜DeNAベイスターズのヘッドコーチなどを務めた。YouTubeチャンネル『高木豊 Takagi Yutaka』では、野球界ニュースの解説やゲストを招いた対談動画が公開されており、ダルビッシュ有がゲストとして登場した動画「【遂に登場!!】ダルビッシュ有が見た『大谷翔平』と『佐々木朗希』の可能性とダルビッシュの“人間力”」は300万回を超える再生数を記録している。