国境なき医師団(MSF)日本は、人道危機の日本社会における関心についての調査結果を9月26日に発表した。同調査は2024年9月19日~20日の期間、日本在住の15歳以上2800人を対象にインターネットを用いて行われた。

  • パレスチナ・イスラエルにおける人道危機に約6割の人々が関心を持っており、昨年から関心は下がっていない

パレスチナ・イスラエルにおける人道危機について関心があるか聞いたところ、「とてもある」(18.4%)、「ややある」(38.9%)となり、全体の57.3%が関心を持っていることが分かった。関心が「昨年より高まった」「昨年と変わらない」と回答した人を合わせると86.1%で、多くの人の関心は下がっていないことが判明。

また、パレスチナ・イスラエルにおける人道危機についての報道や情報に触れた時に感じる気持ちとして、「何か自分にできることをしたい」と「とても感じる」人が14.6%、「やや感じる」人が47.6%で、合計62.2%が該当した。

年代別に見ると、「自分にできることをしたい」気持ちを「とても感じる」と回答した人の割合は15歳~19歳の層が最も高かった。

  • 最も多くの人が求めるのは「今すぐ停戦してほしい」ということ。「民間人を巻き込まないでほしい」の声も高い

パレスチナ・イスラエルにおける人道危機に関して、求めることは何か聞いたところ、56.5%が「今すぐ停戦してほしい」と回答した。また、「民間人を巻き込まないでほしい」と回答した人も50.1%に上った。

次に、日本からできることとして重要だと思うものを尋ねたところ、49.1%が「停戦に向けた、政府による外交努力」と回答し、最多となった。加えて、「停戦後の復興支援」「多くの人が関心を持つ」ことも、日本からできることとして重視されていることが分かった。

  • 実際に自分がアクションを起こすことにおいては「分からない・特にない」と過半数が回答

パレスチナ・イスラエルにおける人道危機に関して、あなたはどんなことをしたいか聞いたところ、33.6%が「もっと知りたい」と回答。一方で、53.8%が「分からない・特にない」と回答した。