ステランティスジャパンはフィアットの新型電気自動車(EV)「600e」を日本で発売した。受注開始は9月10日、納車は11月ごろに始まる予定だ。600eは小型SUVタイプの新型EV。「500e」に通じるかわいい見た目で航続可能距離は493km、荷室もライバルに比べ大きいとのことだから、これは注目せざるを得ない。
荷室容量は? 価格は?
「600e」の「600」は「セイチェント」と読む。フィアットが1955年に発売した初代「600」というクルマからインスパイアされていることを示す600eという車名なのだが、もうひとつ、2022年に登場したフィアットのEV「500e」(500はチンクエチェントと読む)に100の魅力(新機能や居住性、積載性など)をプラスした、という意味も持たせているらしい。
このクルマ、もともとは500eを大型化した5ドア版として開発を進めていたものの、単純にサイズアップした派生モデルではなく、新たなコンセプトを打ち出すモデルにしたいということになり、新規のプラットフォーム「CMP」を採用して作ることにしたそうだ。
搭載するバッテリーの容量(総電力量)は54kWhで普通充電と「CHAdeMO」の急速充電に対応。フル充電での航続可能距離は493km(WLTCモード)だ。500eの日本導入時はCHAdeMOへの対応が済んでおらず、急速充電するにはコネクター(アダプター)が必要だったのだが、600eは導入当初から日本の急速充電器で普通に充電できる仕様になっている。
日本で発売するのは最上位グレード1種類のみ。ボディカラーは「サンセット オレンジ」「スカイ ブルー」「ホワイト」の3色となる。価格は585万円で、65万円のCEV補助金が受けられる。ステランティスジャパンによれば、600eで想定するターゲットカスタマーは「デザインにこだわるヤングファミリー」なのだという。